TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社は、即席麺蓋材の環境対応化策としてアルミ箔を使用しない「アルミレス蓋材」を開発した。

従来、カップ入り即席麺に使用されている蓋材には、注湯時に蓋を広げたり閉じたりずる際に折り曲げた状態で維持できる「デッドホールド性」が必要であるため、アルミ箔を使用した材質構成が採用されていた。今回開発した「アルミレス蓋材」は、「デッドホールド性」を保持する用紙を開発し、アルミ箔を使用した材質構成と同等のリクローズ性能を有している。また、製造時のCO2排出量を従来のアルミ箔を使用した材質構成と比較して約32%削減が可能になっている。

「アルミレス蓋材」は高いデッドホールド性を保持している。カップ入り即席麺に使用されている蓋材には、注湯の際にふたが開いた状態を維持することと、注湯後に蓋を閉じることができるリクローズ時のデッドホールド性が必要なため、その機能を担保できるアルミ箔を使用した材質構成が採用されていた。今回、用紙メーカーとの共同開発により、デッドホールド性を持つ用紙を開発。現行アルミ蓋同様の取り扱いで調理をすることが可能になった。また、印刷表面のニス種の選定により、デッドホールド性の向上を図っている。

製造時のCO2排出量の削減にも成功しており、従来のアルミ箔を使用した材質構成と比較して32%の削減が可能になっている。また、アルミ箔を使用した材質構成と同等の耐油性と遮光性を付与しているため、内容物の変更を行わずにアルミ箔を使用した蓋材からの切り替えが可能であり、価格も、従来のアルミ箔を使用した材質構成の蓋材と同等のものを実現した。

今後TOPPANでは、「アルミレス蓋材」を食品メーカー向けに提供し2025年度に10億円の売り上げを目指す。今後もTOPPANは、持続可能な社会の実現に向けて、パッケージを起点としたTOPPANグループのサステナブルブランド「SMARTS」を掲げ、社会課題に対応したパッケージの開発を推進する。