５月に入り、ようやくコロナ禍による行動抑制も解除され、今まで待たれていたインバウンド需
要や新しいデジタル時代の市場が動き始めている。しかし一方で、印刷産業をめぐる環境は、原油
価格の高騰、それに伴う価格転嫁問題、労働力や人材の確保など様々な課題が残されている。
　こうした取り組むべき課題は、企業規模に関係なく、ある意味、平等にもたらされているといえ、
どのような環境にあっても、どのような企業も乗り越えていく力が、今、試されている。
　しかし、中小企業においては、大企業と異なり、経営資源に限界がある。そのため、１社で全て
の課題に対応することは難しく、多様化・パーソナライズ化が進む社会の中でビジネスを進化させ、
需要を拡大させていくためには、本当の意味でのコラボレーションが必要である。
　「印刷ビジネスモデル集」2023年版では、得意分野を持つ様々な企業による協業やコラボレーショ
ンを進めるヒントとして、特徴ある各社を紹介する。