リコー リコージャパンが考えるスモールDXソリューション~既存システムと新たなシステムの組み合わせで最大効果を得る
「印刷DXを支援するソリューション」にはさまざまなものがありますが、今回は働き方改革・労働生産性向上を実現するための「スモールDX」についてご紹介させていただきます。
リコージャパンの考える「スモールDX」とは、一気にあらゆることを解決できるようなシステムの導入によるDX化ではなく、今使っているシステムを活かしつつ必要な部分に小さなシステムを入れて、それらを『組み合わせる』ことで低コストで最大の効果を生むDXです。
さて、今回テーマとしてあげた「働き方改革・労働生産性向上」を実現するためには、『人』に着目して課題を可視化し、省力化・省人化・自働化によって投資対効果を測りながら仕事を回すための有効な手段を取る必要があります。以下では、これらを実現するための具体的な3つの「スモールDXソリューション」をご紹介いたします。
RPAロボットソリューション
まず初めにご紹介するソリューションは「RPAロボットソリューション」です。毎回決められた手順で操作する作業や、手番が多い作業、決められた時間に必ず行うような作業にはリコーの「RPAロボットソリューション」での自働化をご提案しております。
例えば、RPAロボットを活用した受注から出力までの自働化により、人がキーボードやマウスで行う作業を自働化して多能工化や付加価値の高い仕事へのシフトが可能となります。一連の作業をロボットが担うことで、労働時間の制約による設備稼働時間の制約からも解除されるので夜間・休日を問わず印刷工程を組めるようになり、機械の遊休時間削減だけでなく、生産性・収益性の向上にもつながります。指示や選択ミスなどの人的要因事故や資材ロスも削減されるとともに生産性・収益性の向上が見込まれます。
印刷指示を自働化する「RICOH PrintingROBO」では、ExcelやMISで作成している印刷指示書をCSVにしてROBOに読み込ませるだけで、印刷作業の自働化を実現します。
また、「RICOH Mail to PrintROBO」を活用してECサイトからの注文内容を自動で印刷する仕組みつくりなども可能です。
バーコードを活用した検品や配送伝票印刷の自働化ソリューション
次に、「バーコードを活用した検品や配送伝票印刷の自働化ソリューション」をご紹介いたします。このソリューションは、印刷物にQRコードを直接印字し、ピッキング時にカメラで撮影して送り先を判別。その後、「出荷検品システム」で出荷予定リストと同梱する印刷物が合っているかどうかを自動でチェックする仕組みとなっています。
もちろん、出荷検品ソリューションのみの導入も可能ですので、お客様のお仕事やシステムにあわせた組み合わせをご選択いただけます。バーコードを活用した検品や配送伝票印刷の自働化ソリューションの導入により、仕分け・検品の作業スピードが上がるだけでなく正確性の高い作業が可能となります。
また、ログ(履歴情報)を残すことができるので、お客様にしっかりとエビデンスを提出できるようになり、お客様の信用を得て新たな仕事につなげることも可能になるのではないでしょうか?
RICOH Auto Color Adjuster
最後に、これまで熟練オペレーターが時間をかけて行なっていた日々の色調整や色判定を簡単な操作と自動化オペレーションで、スキルレスに行なえる「RICOH Auto Color Adjuster」をご紹介いたします。RICOH Auto Color Adjusterは、高速測色機を用いた簡単カラーマネジメントソリューションです。
プロファイル作成用のチャートを印刷&測色するだけで、プリンターの色状態をチェック。ICCプロファイルを自動で作成し、プリンターへ登録します。お客様が行うのはチャート印刷してセットするだけの簡単な操作で、誰でも・簡単に・いつでも、色を統一して再現することのできるカラーマッチングシステムです。
各機種で使用するICCプロファイルを作成することで、異なる機種間の色を高精度で合わせることが可能となります。
また、色品質の数値化により、効率的で客観的な品質管理が可能です。現物見本に対しても色合わせができるリコー独自技術も搭載しており、印刷用データ(PDF)見本と、お試し印刷結果から修正プロファイルを作成することで、簡単に見本に近づけることができます。
これも、人による作業時間を減らし、原価を抑え、付加価値の高い仕事への戦力シフトを可能にするソリューションの一つです。
JDFによるスマートファクトリーの実現へ
以上、印刷会社様のスモールDXを支援するソリューションを3つご紹介させていただきました。
一つ一つは小さなDXソリューションですが、これらの組み合わせにより、「アナログの仕事」がデジタル化されて(繰り返しの単純・単調作業がデジタル化されて)業務が効率化して、人は顧客接点活動など付加価値の高い仕事へシフトすることが可能となります。
そして、スモールDXのその先(スモールDXの効果が確認できた後)には、MISを基幹システムとして、印刷ワークフローシステム「RICOH TotalFlowBatchBuilder」とデジタル印刷システムの連携だけでなく、各設備間をJDFでつないだスマートファクトリーが実現可能となります。
リコージャパンは、これからもお客様の課題に寄り添い、お客様に最適な価値をご提供し続けてまいります。