プリントネット 品質、納期、価格で生産を支援~“印刷会社の印刷工場”に

 円安や原油高、不安定な世界情勢を背景に、印刷用紙をはじめとする印刷諸資材が高騰した。人件費も上昇しており、現場の人手不足が深刻化しつつある。コスト削減のための生産性向上も諸資材値上げのペースに追いつくことが難しく、自動化への投資も負担が大きい。ネット印刷事業を展開するプリントネット株式会社は、そうした印刷会社の課題に対し、受託製造機能を強化することで“印刷会社のための印刷工場”としての役割強化を図っている。
 同社は2005年、ネット印刷事業をスタート。2008年には東京西工場の稼動を開始し、首都圏需要を取り込んだ。現在は山梨県上野原市の東京西第一工場、東京西第二工場、鹿児島県姶良市の九州工場の3拠点で、印刷製品を提供している。とくに九州工場は2019年に竣工し、旧九州工場の4倍の生産能力を備えている。

 同社のネット印刷サイト『プリントネット』は、充実のカスタマーサポートが高い評価を得ている。鹿児島市の本社内に自社のコールセンターを備えて、現場経験者のオペレータを配置。注文やデータ、支払以外にも印刷・加工の知識を持ったスタッフが問い合わせに迅速に対応する。『画面共有サポート』では顧客と同じブラウザ画面を共有しながら、操作方法や入稿方法、登録方法などを丁寧に説明する。
 ネット印刷は顧客の顔が見えないだけに、『顧客目線』を意識したサービスを貫いているのも同社の特長。同社の小田原洋一会長は「創業当時、鹿児島という不利な地域からのスタートだったからこそ、お客様との信頼関係を第一に考え、納期・品質へのこだわりを特に重視し、歩んできました」と述べている。カスタマーセンターの充実はその一環で、不便のない顧客対応を目指し、常に利用者の声をサービスに反映させる姿勢を貫いている。
 新型コロナウイルスの影響で全国の飲食店が休業や営業時間の短縮を余儀なくされた2020年には、業界で先駆けて飲食店を応援する「飲食店応援キャンペーン」を実施。持ち帰り用のフライヤー・チラシ印刷や、ポスティングに使える折り加工付きフライヤー、告知用のポスターを特別価格で提供し、飲食店の事業継続を支援している。

プリントネットのトップページ

 メニューは定番のチラシ・フライヤーをはじめ、冊子物、名刺・カード、伝票、封筒、ノベルティグッズ、POP・サインに至るまで豊富なラインアップを揃える。印刷以外にも『集客支援サービス』としてポスティング(印刷+配布)、ダイレクトメール(印刷+宛名印字+発送)、新聞折込(印刷・手配含む)、チラシ動画(チラシ印刷+動画制作)の印刷周辺業務を含めたワンストップ型のサービスも用意。価格表にない大部数の注文や短納期発送の相談、通常の注文では選択できないオプション追加などにも別途見積りで対応する。特殊紙や高額案件、チラシの折り込み手配などのニーズに応えるほか、全国で50を超える協力会社と連携しながら、多様な印刷商材、仕様の相談を受け付ける。

プロ専門の“プリントプロ”

同社は早くから印刷会社が製造を委託しやすいよう、小ロット製造機能を強化するとともに、JapanColor認証取得をはじめとする高品質、品質安定、確実な納期を徹底させてきた。JapanColorを基軸としたカラーマネジメント体制と、独自の厳しい品質規準により、東京西工場、九州工場の各拠点の色をマッチング。リピート案件でも確かな品質で製品を届ける。また、製造以外にも代行発送サービス、法人対象の請求書払い対応などの環境を整えてきた。

プリントプロのトップページ

 2018年にはプロフェッショナル専門のネット印刷サイト『プリントプロ』を開設。カスタマーセンターのサポート(電話対応・データサポート・支払いサポート)を必要としない印刷業者や企業向けにシステムを構築。販売受発注・データチェック・ギャンギング・支払いを自動化することでさらなる低価格を実現した。例えば、フライヤー・チラシ印刷ではA4・コート90㎏・片面カラー・100部・7営業日で437円と激安の価格体系となっている。当初PDF/X-1aのみの受付だったが、オフィスソフトで変換したPDFにも対応している。
 同サイトでは『自動データチェック』機能を搭載。自動データチェック結果を確認後、発注する。データに不備があった場合、レポートでその内容を確認することができる。また、加工などのオプションを選択すると3Dイメージで仕上がりを見ることができる。印刷は、品質で高い評価を得ているプリントネットと同様にJapanColor標準印刷となる。

 会員登録は無料。会員登録すると初回の注文から使える1,000ポイントが受け取れる。  印刷商品はフライヤー・チラシ印刷、大部数チラシ(薄紙)印刷、輪転チラシ印刷、ポスター印刷、オンデマンドポスター印刷、名刺印刷、ポストカード印刷、ジャケット印刷、中綴じ冊子印刷、横型中綴じ冊子印刷、折パンフレット印刷、オリジナルノート印刷、封筒印刷、カレンダー印刷、卓上カレンダー印刷。プリントネットと同様、メニューにない部数や仕様などは別途見積りで対応する。
 同社では他のネット印刷会社であまり見られない工場見学も受け入れている。自社の協力会社として製造委託を検討する印刷会社に、実際に製造ラインを見てもらうことで安心して依頼できるようにしている。
 同社の鈴木崇之社長は、「設備投資への負担がますます重くなってくる昨今、ファブレス経営を指向する印刷会社様が増えているようです。製造を受託、委託し合えるパートナーがますます重要になってきています。当社は印刷会社として価格、納期、品質を追求するDNAを備えています。協力会社として当社をご検討の際には工場見学を受け付けています。当社の設備、人員、体制を見て頂ければ安心してご発注できると思います」と述べている。

<「プリントネット株式会社」概要>
プリントネット株式会社
本社:鹿児島県鹿児島市城南町10-7
代表者:小田原洋一氏
【プリントネット】
https://odahara.jp/
【プリントプロ】
https://printpro.jp/

関連記事

最新記事