【drupa2024】テクノロール ”印刷の礎・環境にやさしいゴムロールで未来を描く”をテーマに単独での初出展、世界にTEC製品拡大
テクノロール(本社・大阪府和泉市テクノステージ、畑中一辰社長)は、5月28日から6月7日までドイツ・デュッセルドルフで開催される国際印刷・メディア産業展「drupa2024」に出展する。drupa2024で同社は「印刷の礎・環境にやさしいゴムロールで未来を描く」をテーマに環境と印刷の未来を築くテクノロール製品を発表する。
テクノロールは2月27日、大阪府和泉市の開発センターでdrupa2024の社内向け発表会を開催した。畑中一辰社長は「drupaはこれまで技術提携を行っているドイツ・ウェストランド社と共同出展してきたが、今回はテクノロール単独で初出展する。新開発の自動濃度調整装置QRDシステム、枚葉プライマーコーターTEC COATERSYSTEM-50、TEC半自動式電動走行ラック、グレーズ除去・色替え補助剤KAGAYAKI、印刷ゴムローラなどテクノロールの製品とTECブランドを世界に向けて発表する」とdrupa2024出展の目的を発表した。
drupa2024で同社はホール15(A30)に40平方メートルのスペースを確保し、約10人のスタッフが常駐する。出展製品は①自動濃度調整装置QRDシステム、②枚葉プライマーコーターTEC COATERSYSTEM-50、③半自動電動式TEC自動走行ラックシステム、④樹脂ロールTRUSTPRO(トラストプロ)等印刷ゴムロール、⑤グレーズ除去・色替え補助剤KAGAYAKIなどテクノロール製品を披露する。
自動濃度調整装置QRDシステムは、分割されたインキ呼出ゴムローラがエアーシリンダーで駆動し、インキファンテンローラとの接触時間をコンピューターで制御する自動インキ濃度調整装置。シール・ラベル、フォーム印刷機に搭載し品質と生産性を大幅に高める。印刷濃度の測定はデジタル処理され、インキ呼び出しローラがインキツボを自動でコントロールする。従来のカラーパッチを使ったアミ点の測定が不要となり、正確なアミ点を再現して不良品を無くして品質と生産性を向上させる。
Ą3ノビサイズに対応した枚葉プライマーコーター機「TEC COATERSYSTEM-50」は2022年に日本で開催されたIGAS2022で発表。その後、ユーザーの要望を取り入れ、drupa2024ではさらに「使いやすいプライマーコーター機」の新製品を出展する。TEC COATERSYSTEM-50はフィーダー、コロナ処理装置、コーターユニット、IR乾燥装置、UV乾燥装置を組み合わせて構成することが可能となっており、印刷の前処理ではコロナ処理とプライマーを塗布。後加工ではニスの塗布で使用できるほか、厚みのある基材にも対応しているため、塗布用途としても対応する。
TEC半自動式走行ラックシステムは、動画で紹介する。収納能力を高めてスペースの有効利用、カスタムメイドにより従来の固定ラックに較べて2倍の収容力を実現。世界的なベストセラー製品のTRUSTPRO(トラストプロ)は、機械の高速化に対応し、樹脂ロールの課題となっていた軟化劣化、耐久性の問題をクリアし、特殊ウレタンを2年間保証する新製品を発表する。
ベトナムに新事務所6月に開設
ダナンに「テクノダナン」海外市場を拡大
テクノロールは海外市場の拡大を進める。同社は台湾、マレーシア、フィリピン、インドネシア、ニュージーランド、タイ、中国(2社)、イギリス、ドイツの10ヵ国11社と同社の知的財産を提供するライセンシー契約を行い、テクノロールの技術を提供している。
ベトナムでは「A-67社」が新たに加わり、これに伴い、11ヵ国12社に対してライセンシーを提供する。テクノロールは日本と同等の品質を提供するためにベトナムのダナンに新事務所「テクノダナン」を6月に開設し、ライセンシー会社への技術指導等を行う。
畑中社長は「当社は1979年に創業し、印刷機械で重要な部品であるゴムロールの生産を続けております。常に革新を追求し、最高品質の印刷用のゴム・樹脂ロールを提供することを使命として、お客様のニーズに応え、時代の変化に適応しながら、地球環境をはじめとし、工場の環境や作業環境など、あらゆる環境配慮を考え、新しい製品作りを続けています。
印刷用ゴム・樹脂ロールや印刷周辺機器、ケミカル製品は、付加価値の高い高品質印刷を実現できるお客様にとって真に価値のあるものです。我々が提供する全ての製品や営業サービスは、お客様のビジネスをサポートし、より効率的で持続可能な未来へと導くことを目指しています。2024年は創業45周年を迎える年にあたります。drupa2024への出展を通して海外にテクノロールブランドを広めていきたい」とdrupa2024出展の目的を語った。