【drupa2024】コダック デジタル印刷をはじめ、革新的ソリューションを発表

世界中の印刷業界向けに開催される世界最高の見本市であるdrupa 2024で、コダックは、デジタル印刷および従来の印刷向けの革新的な新しいソリューションを発表した。

高速インクジェット生産の多用途性とインライン機能の向上

新しいKODAK OPTIMAXプレコーターでは、インクジェット印刷用の基材に処理剤をインラインまたはオフラインで効率的に塗布が可能になる。KODAK OPTIMAXプライマー向けに最適化されたOPTIMAXプレコーターは、コダックのブースで画期的なKODAK PROSPER ULTRA 520プレスとともにインラインのデモが行われる。OPTIMAXプレコーターにより、ほぼすべての紙へのインクジェット印刷が可能となり、印刷会社はさらに多くのジョブをオフセット印刷からインクジェット印刷に移行することができる。インクの消費量を最小限に抑え、乾燥時間が短縮されるため、印刷会社は高価なインクジェット専用紙の使用を削減できるだけでなく、スループットを向上させ運用コストを削減できるという利点を享受できる。

コダックが開発、製造した新しいKODAKフィニッシングソリューションのポートフォリオからは、PROSPER ULTRA 520プレスとのインラインのデモで、ロールtoロールおよびロールtoフォールドソリューションを紹介。インラインでフルカラーのカタログの折りや断裁を行う他、ポスターの印刷では、印刷後巻き取ったロール紙をニアラインでカットしスタックする。

KODAK PROSPER Plus または PROSPER Sシリーズ インプリンティングシステムを組み込んだ新しいKODAK PROSPERプリントバーは、インラインまたはニアラインのハイブリッド印刷でも優れた柔軟性や色間の見当精度を実現する。KODAK StreamインクジェットテクノロジーとKODAK EKTACOLOR水性インクを使用するPROSPERプリントバーは、モノクロやCMYKの印刷が可能で、基本構成で最大315 mmの印刷幅、またはカスタム構成によってさらに広い印刷幅をシームレスに印刷できる。このソリューションは、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷などの印刷機だけでなく、ポストプレスや加工ラインにも統合可能で、カスタムパッケージ、セキュリティ、商業印刷アプリケーションに高品質なインプリンティング(追い刷り)を実現する。

KODAK ULTRASTREAMコンティニュアスインクジェットテクノロジーを搭載したKODAK PROSPER ULTRA 520プレスは、drupaの期間中毎日、さまざまな高品質アプリケーションの印刷を実演。KODACHROMEインクを使用して、最大 152 mpm(500 fpm)の印刷スピードでデモ印刷を実施する。PROSPER ULTRA 520プレスのポイントは、光沢紙を必要とするインクカバレッジの高いアプリケーションであっても、最高解像度をフルスピードで印刷できる点。オフセット印刷と同等の品質を実現し、上質紙、コート紙、標準オフセット紙、新聞用紙、再生紙など、さまざまな用紙に印刷できる柔軟性を備えている。

効率性、自動化、持続可能性を向上させるオフセット印刷ソリューション

最高のプロセスフリー技術を結集させた新しいKODAK SONORA Ultraプロセスフリープレートは、視認性、白色光への耐性、暗所保管時のプレート画像の安定性(最大6週間)に優れている。現在、6,000を超えるユーザーが世界中でコダックのプロセスフリープレートを使用。SONORA Ultraは最もスマートな方法で無処理化を実現するプレートで、印刷会社が生産性と柔軟性を向上できると同時に、化学薬品やプレート処理装置が不要になる。

新しいKODAK MAGNUS Q3600 Titanプレートセッターは、市場で最も多用途なCTPシステム。4-Up、8-Up、VLF(最大1,600×2,083 mm)のプレートイメージングの自動化、生産性、信頼性が強化されている。最大7,500枚のプレートをオンラインで処理できるマルチパレットローダー(MPL)と、オプションのWスピードによるスループットで、1時間あたり52.6枚のプレートを処理(ドラム軸方向 プレート幅1,030 mmの場合)。VLF CTPソリューションは、KODAK SQUARESPOTイメージングヘッドの正確性、スピード、信頼性の高さと、他社製品と比較して設置面積を1/3縮小することができる。

デジタル印刷と従来の印刷をスマートに統合するワークフローソフトウェア

ブラウザベースのKODAK PRINERGY Access 2.0コンテンツ管理SaaSソリューションに搭載されているコダック独自の新しいIntelligent Layoutテクノロジーは、あらゆる生産ラインに正確かつ効率的にファイルをダイナミックに面付けできる。PRINERGY Accessを利用すると、発注者はどこからでもファイルを管理できるようになり、印刷に使用するファイルの送信、準備、レイアウト、ルーティングが合理化される。機能豊富なカスタマーポータルには、Smart Reviewのほか、業界を牽引するコダックのPreflight+、カラー管理、ファイル管理、バックアップ、トラッピング、ルーティングソフトウェアなどが搭載されている。

KODAK PRINERGYプラットフォームは、デジタル印刷とアナログ印刷のプロセスを問わず生産を統合する、一本化された将来性のあるワークフローソリューションを提供する。ほぼすべてのサードパーティ製のソフトウェアや機器と互換性があり、さまざまなデジタル印刷機に接続できる。

コダックは、KODAK PRINERGYビジネスソリューションも実演する。印刷業界初にして唯一の、完全統合されたビジネスソフトウェアポートフォリオであり、印刷業界に特化したMIS/ERP、E-コマース、コラボレーションといった各種アプリケーションが含まれている。規模を問わずあらゆる組織に柔軟で拡張可能なエンドツーエンドのソリューションをもたらすPRINERGYビジネスソリューションにより、ユーザーはこのプラットフォーム1つを利用することで複数のベンダーとやり取りが不要になる。PRINERGYプラットフォームのデモはdrupa期間中、コダックのブースのほか、業界パートナーであるKoenig & Bauerのブースでも行われる。

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