KSフォーラム 会員2社が事例を共有~発送業務のDX、簡便ツール活用などを紹介
リコージャパン株式会社のユーザーで構成されるナレッジシェアリングフォーラム(山田周会長/㈱あけぼの印刷社)が12月4日、東京都港区のリコープリンティングイノベーションセンターで開催され、会員企業の株式会社ケイジェンド・プロダクツ(東京都新宿区)、株式会社大元堂(愛知県名古屋市)が事例を発表し、情報を共有した。
同フォーラムはPODに限らず企業経営に関わるノウハウなどを共有する場として活動を続けている。他では得られない経営に踏み込んだ情報が会員各社から提供され、経営者や幹部社員の知見を広げる場となっている。また、会員同士のビジネスネットワークづくりを醸成する機会としての役割も担っている。
ケイジェンド・プロダクツの遠藤一郎氏は、自社のダイレクトメール関連サービスに関するDX(デジタル・トランスフォーメーション)の取り組みを説明した。同社は1973年に創業し、青焼き、軽印刷を主体として事業を拡げてきた。2003年から宛名印刷、封入・封緘によるDM発送業務に注力し、業務を拡大したが、一時期、売上が半減する危機に直面した。それを乗り越えたのは“印刷・発送代行”という機能への特化で、この10年間、売上が伸び続けている。近年は極小ロットや手間がかかる案件が増加し、ツールによる効率化に着手。自動で姓名を分割するツールやリストクレンジングツールなどを活用して成果を上げている。
大元堂は1962年、活版印刷業として創業。伝票、封筒、名刺などの事務用印刷を中心に事業を展開し、1983年のオフセット印刷機の導入後、商業印刷分野にも領域を広げた。印刷サービスの提供に加え、同社の水谷元泰社長は「売り物を作る」、「売り物を売る」、「管理する」を方針に、イベント企画やバスケットボールチームのコンサルのほか、商品開発やAIビジネスなどのセミナーを展開している。今回のフォーラムではGoogleフォームによる原稿収集、注文フォーム、Googleスプレットシートによる進捗確認など、クラウドサービスの活用事例を説明。また、ノーコードアプリを利用した商店街のWebサイト作成など、低コストで簡単に活用できるツールを紹介した。