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JAGAT 創立50周年迎える。塚田会長がコメント発表

塚田司郎会長
塚田司郎会長

おかげさまでJAGATは今年で創立50周年を迎えることができました。

会員企業の皆様、30年も続いているpage展での出展企業の皆様、関係各位、そして過去6人の会長の皆様にも深く感謝し、心より御礼申し上げます。特に今年のpage2017では多数の方々にご来場いただき、私も3日間、展示会場やセミナー会場に足を運びましたが、どこの会場でも熱心に説明したり真剣に聞いたりする姿が多く見られ、心から良かったと思った次第です。

今から50年前の1967年2月6日、日本印刷会館の7階で当協会の設立総会が行われ、5月10日には社団法人格の認可交付となりました。その後2012年4月には公益社団法人として認可され現在に至っております。設立に向けては印刷界の認知を受けること、寄付金の募集、会員の募集、建物の取得、通産省の認知すなわち社団法人格、試験研究法人格の認可を受けること、国の補助金を受けること等たいへんな苦労がいろいろとあったようです。

50年間の印刷産業を振り返ると、ピークだった90年代を境にして出荷高が増加していった20世紀と減少していく21世紀とに分かれます。JAGATにおいても20世紀は印刷物の製造工程がデジタル化していく中で、「いつ、次の技術に変わっていくべきなのか」や、新しい技術の定着について指導的役割を果たしてきました。しかしながら21世紀になるとデジタルメディアの影響もあり20世紀の戦略や、組織とシステム、人材とスキルのままでは生き残れないので、工場が閉鎖されたり、経営破綻やM&Aなどで企業数も減少してきました。それ故、近年では各企業が社会においてどのような存在になりたいのか、明確なビジョンに基づくポジショニングがとれるよう、『未来を創る』を出版しその実現に向けて具体的に研究しセミナーでもテーマとしてきました。

昨年から今年にかけてはリベラリズムのリーダーである米英2国でBrexitやトランプ大統領誕生などあり得ないと思うようなことが起こり、80年代から30年も続いたグローバリゼーションからナショナルな方向への揺り戻しが始まりました。その結果、為替も株価も影響を受け、我が国の経済も不透明になってきました。VUCAとも形容される、変動要因の多い複雑で不確実、曖昧な経営環境の現代では、過去の優位性は長続きしないこともあり、成長のためには新たなビジネスの創出が必要です。

今後もJAGATでは印刷技術を核にビジネスの新たな可能性について研究し、情報発信していくとともに、関連業界をはじめ印刷技術を利用するすべての団体に役立つ協会であるよう努めていきたいと思っております。

関係各位におかれましては今まで同様によろしくお願い申し上げます。

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