【モトヤ古門社長 インタビュー】強みを持つ企業が協力し、市場を創る 「モトヤコラボレーションフェア2025」開催へ

株式会社モトヤは、2025年2月13日と14日、大阪の梅田サウスホールで「モトヤコラボレーションフェア2025」を開催する。同フェアは、20年間にわたり、印刷会社が持つ「自社の強み」「特徴」を明確にし、自己主張ができる場として開催されてきた。今年は印刷会社が出展するコラボレーションゾーンがさらに充実(58社60小間)。印刷市場がシュリンクする中、〝コラボレーション〟することが企業勝ち残りに繋がるとしている。同社古門慶造社長に話を伺った。

「モトヤコラボレーションフェア2025」開催へ向けて
2025年2月13日から14日にかけて、梅田サウスホールで「モトヤコラボレーションフェア2025」を開催します。コラボレーションフェアは、印刷会社様の強みをアピールする場を作ることに加え、来場する印刷会社様と仲間づくりをして頂こうというスタンスで行っています。
しかし、単に強みや印刷サービスを披露して、来場した方に見て頂くだけでは大きな効果は期待できません。そこで、コレボレーションフェアの価値を最大限に活かして頂くために、モトヤでは営業や担当者が積極的にお客様と対話しながら困りごとの解決に繋がるような場を提供していこうという意識で取り組みます。来場した方がどのような情報を必要としているか、どのような協力をしてくれる企業を探しているのかを聞き取りながらご案内したいと考えています。
そのためには、モトヤのスタッフが出展する皆様の内容を詳しく理解している必要があります。その意味では、我々にとっても勉強の場になると思います。
またご案内するにあたって、出展企業のご担当者の方から詳しく説明してもらえる環境づくりも目指します。我々よりも、現場の方のほうが正しくお伝え頂けるからですが、こうした対応力も向上させ、来場した方々の満足度向上を図っていきたいと思います。

モトヤ 代表取締役社長 古門慶造氏

モトヤコラボレーションフェアは、スタートしてから20年が経過しました。モトヤでは、12月3日に、オンラインによるコラボレーションフェアについての社内セミナーを行いました。発足した経緯や開催意義、基本スタンスについて、改めて認識を共有する必要もあるだろうと開催したものです。
フェア開催に至る理由、どのように形作ってきたのかなど重要なことを話しました。コラボレーションフェアは、お客様の困りごとを解決する場であり、お客様の立場にたって展示会を運営しようということを伝えました。
このセミナーは若い人からの要望もあって開催したものですが、営業担当者以外の人も含め、聞きたい人が全て参加できるセミナーとして行ったところ、フェアに携わる人だけでなく事務職の女子社員はじめ営業以外の非販売の社員も参加してくれました。その結果、経営指針でもある、「お客様の方向を向いて仕事する」ことの大切さを伝える良い機会になりました。
2024年には、2月1日~2日に大阪で、7月4日~5日は東京でコラボレーションフェアを行いました。大阪での開催は、コロナ禍明けで4年振りの開催でもあり、活動範囲が狭くなっているなと感じるなど反省点がありました。そこで、東京会場では反省点を活かし、来場したお客様は全てモトヤのお客様だと思って対応することを志すよう指示したところ、大盛況で終えることができました。2025年の大阪の会場も、それを活かし、2024年から一新したコラボレーションフェアであることを感じて頂けると期待しているところです。

自社の強みを見出すことの大切さ 活発なチャレンジで業界の活性化へ
コラボレーションフェア開催の大きな動機となったのが、2004年の阪神・淡路大震災です。その後の神戸において、震災で設備が無い中、どのようにビジネスを続けていくのか工夫されてきた姿を見てきました。当時はバブル経済が崩壊した後で、景気が低迷し、仕事量が減り、困っている時でした。
当時、印刷会社様に「強みは何ですか」と尋ねると、「早い・安い・きれい」の三拍子で仕事をしている企業が多くありました。そうなると営業しても、安い仕事しか得られないという実態がありました。付加価値を認めてもらえないまま仕事を続けていくと、破綻していくことになりかねません。高額な設備を持っていても、商売にならない姿を沢山見てきました。こうした状況を見直した時、本当の意味での〝強み〟を発揮することが勝ち残りの条件ではないかと思いました。
また最近では、印刷産業全体の仕事量がシュリンクしていくと言われています。しかし、業績を伸ばしている企業も存在します。伸びている企業を分析すると感心するほど創意工夫しています。そうした企業が、これからは勝ち残っていくのかなと思っています。
モトヤのお客様である印刷会社さまの仕事は多種多様です。一つの機械で何でも出来るわけではありませんし、各社がそれぞれに特化し、様々なモノづくりをして、販売しています。
一つの機械で全ての仕事ができない業態のため、1社が出来る事には限界があります。全ての機械を揃えることが出来ないのは大手印刷会社も同じです。大手印刷会社であっても、得意な技術を持つ中小印刷会社と協働している構図があります。こうした協力関係は、今後はさらに必要とされてくると思いますが、その必要性を感じたことがコラボレーションフェアを始めたきっかけでもあります。
印刷業の中には、凄い技術や強み、特徴あるお仕事を可能にしている企業があります。そうした企業は、機械の特徴で強みを発揮させているだけでなく、機械の技術とは異なる部分で強みを発揮して製品づくりをしている企業も多いです。
一方で、印刷会社様は、同じ機械を持つ企業は自社と同じような仕事ができると思われていることがあるようですが、一概にはそうではありません。会社毎のノウハウが大切であり、そのノウハウを育てている企業は、今後も勝ち残り、業績を上げていくことができると思います。そうした企業同士が繋がり、ビジネスを拡げていくお手伝いができればいいと思ってます。

コラボレーションの輪を広げて
2025年2月のコラボレーションフェアには、印刷会社の方だけでなく、かつてモトヤ組版機の代理店をされていた商社さんなどにも、是非、来場して頂き、情報を獲得して頂けたらいいなと思っています。そこから同じようなイベントを企画したいという要望が出て、ご支援できることがあればいいなという想いもあります。
今は変化の時代です。その意味でも、様々なことに取り組みながらコラボレーションの輪を広げていきたいと思っています。普段のモトヤは大阪を中心にビジネスをしていますが、大阪の全ての印刷会社様と取引があるわけではありません。その意味でも、より広くPRしていくことが大切だと思っています。今回は、開催前の7日間、大阪の地下鉄・御堂筋線の車輛内に中吊り広告を掲示して、一般のお客様にも来場頂くためにPRする予定です。
会場では、印刷会社様やメーカー企業様に、特徴ある新しい技術やサービスを披露して頂き、来場した方に付加価値のある印刷物づくりの参考にして頂ければと思っています。一生懸命仕事をしているにも関わらず、儲けを出せないことは辛いことです。利益を生み出すためにも、付加価値を付けることは大切であり、いかに付加価値を付けていくかを考える展示会にしていきたいです。

■来場者登録はこちら

前回の2024年2月1日と2日に大阪で開催したコラボレーションフェアには、会場に約1300人の方に来場頂きました。これを踏まえ、2025年は2000人を目標にしていきたいと思っています。
ただし、単に2000人の方に来場して頂くということではなく、新規のお客様や、あまりお取引をしていないお客様を増やすことで、コラボレーションフェアを浸透させていくことが大切だと思っています。来場したお客様が喜んでくれ、さらにお仲間に広げてくれる、そういう展示会にしていきたいと考えていますし、そこに我々の存在感があると思っています。

2024年を振り返ると予想以上に補助金制度の整備が進まず、印刷会社様においても設備投資が止まっている状況です。その影響で、新しい仕事や新たな分野にチャレンジする機会が遅れていることが心配です。2025年は、モノづくり補助金や事業再構築補助金の修正版のスタートが期待されています。補助金が活用できれば、業界として設備しやすくなり、新しい仕事への取り組みも活発化し、一歩、あるいは二歩進んだ業界の姿が見られるのではないでしょうか。モトヤには補助金のエキスパートがおりますので、正確な情報を掴み、良い条件で設備できるような設備投資のご案内をしていきたいです。新しい設備を導入することでチャレンジする企業が登場すれば、業界自体も活性化してくるのではないかと期待しています。今後はさらにチャレンジする会社とチャレンジできない会社との間に格差が生じてくるのではないでしょうか。印刷業界は、設備産業でもあります。健全に設備して、業界の中で発展して頂きたいと願っています。設備しようと思う時、モトヤはその後押しをできるような企業でありたいですし、設備投資が活発に行われ、新しいチャレンジをする企業が業界を変えていく、2025年は、そうした年になることを期待しています。

■モトヤ公式ウェブサイト https://www.motoya.co.jp/

「モトヤコラボレーションフェア2025」出展一覧 (1月17日現在)

■コラボレーションゾーン
株式会社アイパック
当矢印刷株式会社
株式会社アドバンスダイソー
有限会社アド・フューチャー
淡路印刷株式会社
株式会社ウイズ
株式会社ウイル・コーポレーション
株式会社エムアイシーグループ
OYC株式会社
株式会社オンデオマ
かねひさ株式会社
加陽印刷株式会社
鬼頭印刷株式会社
株式会社キャンバス
有限会社蔵所写真工芸
株式会社栄紙業
株式会社サキカワ
株式会社サンアート印刷
株式会社SANYO-CYP
株式会社JITSUGYO
株式会社大幸
大昭和印刷紙業株式会社
大創株式会社
大同至高株式会社
太陽美術紙工株式会社
大和出版印刷株式会社
株式会社多田紙工
株式会社テラシタ
株式会社東京ニュース
東洋シール株式会社
株式会社TOP印刷
株式会社中川パッケージ
nearby株式会社
株式会社二興
株式会社日興商会
白山印刷株式会社
有限会社ハタヤ
ハリマ紙器印刷工業株式会社
富士高速印刷株式会社
有限会社プラス銘板工業
株式会社フリーダム
株式会社プロテク
株式会社ブンカ
株式会社邦栄堂
株式会社北星社
株式会社マツモト
株式会社マテックス
株式会社ママクリエイターラボ
緑屋紙工株式会社
ムラセ印刷株式会社
株式会社明和商会
株式会社やまとカーボン社

■省力化・自動化ゾーン
ジクス株式会社
株式会社ビジネスイーブレーン
株式会社ミューテック
モトヤ 補助金相談コーナー
株式会社山善
株式会社ライジングコーポレーション

■創注ゾーン
・新商材・オーダーグッズコーナー
シンクイノベーション株式会社
株式会社スター・レジン
株式会社ダイヤモンドマーク
ナビタスマシナリー株式会社
株式会社松下工房
株式会社ミマキエンジニアリング
株式会社リュミエール
・パッケージコーナー
アコ・ブランズ・ジャパン株式会社
アビッド・フレックス株式会社
株式会社ウチダテクノ
オーシャンテクノロジー株式会社
株式会社SCREEN GPジャパン
富士フイルムグラフィックソリューションズ株式会社
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
ユーザックシステム株式会社
・POD+加工コーナー
コニカミノルタジャパン株式会社
株式会社シンクグロー
デュプロ株式会社
東京ラミネックス株式会社
ホリゾン・ジャパン株式会社
株式会社ムサシ
株式会社山櫻
株式会社ユウコス
リコージャパン株式会社

■環境ゾーン
株式会社日新化学研究所
町田印刷株式会社
モトヤ 環境資材コーナー
株式会社リディアワークス

■モトヤゾーン
オフィス知識
人材サービス
モトヤフォント

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