【インタビュー】 OSPグループ松口正代表「FOOMA JAPAN 2023」に出展、総合パッケージ企業としてサステナブル社会に貢献、環境負荷の低減・人的負担を軽減する商品サービスを
大阪シーリング印刷株式会社は、6月6日から9日の4日間、東京ビッグサイトで開催された一般社団法人 日本食品機械工業会主催の「FOOMA JAPAN 2023」にブースを出展した。
OSPグループは創業以来、シール業界のリーディングカンパニーとして社会背景とともに変化するニーズに応えるべく、イノベイティブな技術開発や製品作りに取り組んでいる。近年は、一般生活者のエシカル(倫理的)消費意識の高まりとともに、OSPグループでは、消費財の製造・販売企業や運送業の企業を始め、より多くの業界や企業が環境問題に参加できるよう、環境配慮型製品や取り組みを提供・提案。一企業ではなくサプライチェーンとして企業の抱える問題全体に取り組めるよう貢献している。OSPグループ代表、大阪シーリング印刷株式会社、松口正代表取締役社長に、「FOOMA JAPAN」を通して同社が訴求するものやOSPグループの今後の方向性について伺った。
――「FOOMA JAPAN 2023」ではどのような訴求内容を期待して出展されたのでしょうか
今回の「FOOMA JAPAN 2023」では、環境負荷の軽減と、人的作業の負担を減らすことを目的とした、省力化に貢献できる製品やサービス、機械を展示しております。
OSPグループでは「人々の生活を豊かにすること」を目的に、お客様のニーズに応えるだけではなく、温室効果ガスの削減に向けた取り組み、資源エネルギー使用量の抑制や材料ロスの削減にも着手をしております。
環境負荷軽減のための製品としては、搾油後のパームヤシカサを活用した「パームヤシックスⓇラベル」、水や油が染みにくくヒートシール性を持つ「ペーパック」、ラベルの表面紙インク、接着剤と台紙を薄くして、廃棄物の量を減らした「薄層ラベル」等の商品を展示しました。その他参考出展の製品としては、繰り返し貼ることができはがしやすい、「レーザープリンタ対応ドットタックⓇ」、「FOOMA JAPAN 2023」で初披露となる、消毒用アルコールのふき取りや付着に耐性のある「アルコール耐性のあるサーマルラベル」、ボイルをしても黒く発色しない「ボイル可能なサーマルラベル」、アルカリ溶液できれいに剥離する「アルカリ洗浄で剥離するラベル」を発表しました。
今年の「FOOMA JAPAN 2023」では、想定しておりました目標よりも多くの方に来場いただきました。アフターコロナからの生活様式をはじめ、社会の変化に対応した、新しい商品を見つけたいというお客様が多く、同時に、人手不足等の雇用の問題から、省人化や省力化を求める方もいらっしゃいました。
OSPグループでは、企業理念として「顧客第一義」を掲げております。お客様に対して常に感謝をし、「自分には何が出来るのか」を考えて行動をしております。
この度は来場していただいた、お客様の求めているものを理解し、私共の製品やラベラー、取り組みをご提案し、一緒に問題解決のための仕組みづくりを構築しております。
――食品業界と関連業界に対して、OSPグループの役割はどのように考えておりますか
OSPグループでは、シール・ラベルやパッケージを食品業界全体にご提案すると同時に、食品パッケージから物流に至るまで、幅広い領域で食品業界を支えていきたいと考えております。
食品業界も、日々形態が多様化しておりまして、有人のスーパーから、無人の冷凍販売機や店舗、ネット販売と形態が多岐にわたり、食品も様々なチャネルで販売されるようになりました。その変化に対応したパッケージも必要です。全ての分野で求められるものを我々でご提供できるようになることが目標です。
OSPグループはシール・ラベルを主軸とした企業ですが、加工業として興った企業であります。そのため、シール・ラベル等のみを提供することには拘っておりません。これまで培ってきましたノウハウを活かして新しい製品やサービスを提案し、食品業界のお客様が抱えている問題を解決できるように、一つの視点に囚われずに新しい仕組みを提供していきたいと思っております。
――OSPグループの今後の役割についてどのようにお考えでしょうか
OSPグループは、シール・ラベルの技術を通して、省エネルギー、省資源化に着手して、引き続き環境保全に配慮した製品提供を行うと同時に、お客様のニーズに応え、幅広く多様なご提案をして参りたいと考えております。
私たちは、2027年に創業100周年を迎えます。そこで「OSPグループ百年の計」として、環境負荷を低減する製品やDX・IT化を進める「Neo Package」、新たな市場・事業拡大を目指す「New Market」、働き方改革を実行し、生産性の向上を狙う「Novel Method」、事業全体の環境負荷低減や従業員のワークライフ・インテグレーションを実現する「for SDGs」の4つの軸を掲げています。必要なのは勇気ではなく、好奇心を満足させて成功へ導くためのプロセスであるという考えのもと、環境の保全と豊かな生活の実現を目指しております。
今後ともOSPグループが社会の中で必要とされる総合パッケージ企業であるために、お客様のニーズに応え、環境配慮や省エネルギーにも取り組んでいくと同時に、これらを実現するためにITやDX、ロボティクスを活用した「パッケージ・トランスフォーメーション(PX)」等も通じて、生産性の向上やお客様の抱える人手不足の解消にも着手します。
「加工業としての本業に徹した堅実経営」を貫くことで、今後の社会の中で求められる課題を見つけ、事業に取り組んでいきます。
今後とも加工に技術を乗せて印刷の分野で成長をしていくことによって、OSPグループのブランド価値を高め、多くのお客様に必要とされる企業を目指していきます。
OSPグループ
1927年に創業した計15社(国内9社・海外6社)を展開する総合パッケージメーカーで、食品業界や流通を主とした社会インフラの使命を果たすために全国18ヵ所に生産拠点を置いている。創業以来、顧客ニーズや社会環境など時代の変化に対応して事業範囲を拡大ており、現在では、シール・ラベル、フィルム製品、紙器パッケージ、販促物の企画・デザイン、製造を通じて、社会とユーザーの生活を豊かにする製品やサービスを提供している。また、高品質かつ安定供給を実現するために、グループ内で資材調達、シール・ラベルの印刷用原紙や印刷周辺機器の開発・製造、ラベリングシステムの設計、研究開発に至るまで多岐にわたり展開している。
【大阪シーリング印刷株式会社 会社概要】
社名 :大阪シーリング印刷株式会社
所在地 :大阪府大阪市天王寺区小橋町1-8
代表者 :松口 正
創業 :1927年
事業内容:シール・ラベル、フィルム製品、紙器パッケージおよびラベラーの販売
URL :https://www.osp.co.jp/index.html
【OSPホールディングス 会社概要】
社名 :株式会社OSPホールディングス
所在地 :大阪府大阪市天王寺区味原本町6-8
代表者 :松口 正
設立 :1969年
事業内容:当該企業グループの経営企画・管理並びにそれらに付帯する業務
URL : https://www.osp-holdings.co.jp/