IGAS2022 SMART FACTORY ZONEがスタート、5日間で26のセッションで印刷スマートファクトリーを語る
11月28日まで東京ビッグサイトで開催されているIGAS2022に設置されたSMART FACTORY ZONEがスタートした。5日間に渡り26のセッションが用意され、自動化や見える化、連携などを切り口に、印刷のスマートファクトリーの可能性が印刷会社や協賛メーカーから語られる。
初日の24日のオープニングセレモニーではホリゾン・ジャパン代表取締役社長の宮﨑進氏が登壇し、SMART FACTORY ZONEの意義と期待について次のように語った。
ホリゾン・ジャパン 代表取締役 宮﨑 進氏 挨拶要旨
IGAS2022がスタートした。今回、協賛メーカーが9社から12社にスケールアップしてスマートファクトリーゾーンが開催できることは喜ばしい。
4年前のSMART FACTORY ZONEでは、ワークフローの自動化やDXとは何か、という部分に力点をおいてディスカッションした。今回は人の手に代わる自動化、手段としての自動化、しかも現実的で見える化を伴ったスマートファクトリーの議論が進むのではないかと考えている。
スマートファクトリーとは、人は人にしかできない仕事をし、生産システムをできる限り無人化していく考え方。現在、未知のウイルスとの闘いや大国の戦争による世界的なサプライチェーンの崩壊、エネルギーや現在料不足、インフレという状況にある。また、世界的な人材不足による人件費の高騰で、印刷工程の省人化、自動化の推進は我々産業界にとって待ったなしの最重要な課題となっている。とくに感じるのは、AI、IoT、ロボティクスの活用がないと、もはや仕事が成り立たないという大きな転換点を迎えているということだ。
加えてコロナの影響で経済環境は変わった。発注者であるブランドオーナーの発注ロットは小さくなり、多頻度になり、多品種・小ロットの流れがかなり強くなっていく。当然ながら工場は、効率的な生産体制を実現するスマートファクトリーへの方向性がゆるぎないものになっていく。
一方で印刷現場における働き手の多様性、女性活躍という視点もある。単に自動化が進めば良いわけではなく、エコやサスティナブルという観点も必要になる。メーカー側は印刷産業が花形にして、人が集まる職場、若い人がぜひ、印刷に携わりたいと思われるような新しい技術ができないかと考えてきた。当然、メーカーも印刷に携わる仕事に誇りを持ちたい。今回、新しいチャレンジとして、スマートファクトリーゾーンの前に、アート×テクノロジーという表現をした展示を行っている。スマートに格好よく働ける環境を作りましょうというご提案だ。
今日から5日間、26のスマートファクトリーセッションがここで開催される。多彩な切り口でグレードアップしたスマートファクトリーゾーンでご視聴頂けると思う。このスマートファクトリーゾーンから印刷の未来の形をご提案できることを祈念する。
初日となる24日の幕開けは『印刷革新会の意義と取り組みによって見えてきたもの』のセッション。満員となった会場では、クイックス(刈谷市)、佐川印刷(松山市)、正文舎(札幌市)が取り組む自働化構想とその目的が、JSPIRITS、ホリゾン・インターナショナル、リコーのコメントを交えながら語られた。
25日から28日のセッション申込先/聴講無料