IDC 国内コピー・プリント関連のページボリューム動向を発表
IDC Japanは、国内コピー/プリント関連機器(レーザー機器、インクジェット機器、LFP:Large Format Printer、スキャナー)の市場動向、およびページボリューム(出力ページ数)の動向を発表した。
2015年の国内コピー/プリント関連のハードウェア総売上額は9,234億円(前年比成長率1.4%)だった。また、2015年における国内ページボリュームは、3,366億ページ(前年比成長率0.9%)。IDCでは、国内コピー/プリント関連ハードウェア市場の2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR)をマイナス1.4%、2020年の市場規模を8,624億円と予測している。また、国内ページボリュームの2015年~2020年のCAGRをマイナス2.0%、2020年には3,046億ページになると予測する。
国内コピー/プリント関連市場における2015年のハードウェア売上額の中では、レーザーMFP(Multi Function Peripheral/複合機:プリンター機能に加え、コピー機能、FAX機能、スキャナー機能のいずれかを備えた機器)が7,020億円と、最も大きな比率を占めている。そして、インクジェット機器の911億円、レーザープリンターの750億円が続く。LFPの売上額は277億円、ラインプリンター/シリアルドットマトリックスプリンターが202億円、スキャナーが74億円だった。IDCでは、レーザーMFPの2015年~2020年のCAGRをマイナス0.7%、レーザープリンターのCAGRをマイナス6.7%、インクジェット機器のCAGRをマイナス0.9%と予測しており、主要なハードウェア市場が全てマイナス成長となると考えている。
また、IDCでは、2015年~2020年におけるページボリュームのCAGRをマイナス2.0%と予測。これは、レーザーMFPの高速機へのシフト、国内景気の緩やかな回復などのプラス要因があるものの、モバイル/クラウドの普及、ペーパーレス活動、ドキュメントワークフロー普及による紙出力の縮小、MPS(Managed Print Services)による出力量抑制などのマイナス要因の方が、ページボリュームに与える影響が大きいと考えているため。ハードウェア売上額およびページボリュームが減少する中で、今後コピー/プリント関連産業が成長を維持するためには、レーザー機器、LFP、スキャナー等を組み合わせてマーケティング活動を支援するといった、新たな価値提供やハードウェア販売方法の変革が必要となると、IDCでは考えている。
今回の発表はIDCが発行したレポート「2016年 国内コピー/プリント関連市場およびページボリュームの動向」にその詳細が報告されている。同レポートでは、国内コピー/プリント関連市場およびページボリュームについて、2015年の実績と2016年~2020年の予測をまとめています。