FFGS バリアブル印刷ソフトFormMagic5.1を発売、「原稿データチェック」「バルク仕分け対応」などの新機能追加
富士フイルムグラフィックソリューションズ(FFGS)は、高度な自動組版機能を持つバリアブル印刷ソフト『FormMagic5.1』を発売する。
FormMagic は、単なる宛名書き・差し換えソフトの領域を超え、宣伝効果の高いバリアブル(可変)プリントデータを作成できる、プロフェッショナル向けのソフトウェア。流し込む項目ごとにデータの有無やフラグを判断し、レイアウトを可変させる「自動判断組」や、グラフ作成、イメージバリアブルなどにも対応している。顧客情報に合わせて商品や表現を変えるOne to One明細書や健康診断レポートなど、リッチデザインが求められる印刷物の制作に最適となっている。2003 年の発売以来、印刷会社の高度な要望に応えながらバージョンアップを重ね、800本の導入実績を有している。
今回発売する『FormMagic5.1』は、DM 制作の現課題に着目し、これまでの『FormMagic5』の優れた機能を継承しながら、バリアブル DM 制作の効率化を実現可能にする機能を新たに追加した。
新型コロナウイルスの影響で、新聞や雑誌、折込チラシといった印刷物は、コロナ前の7割から8割という状況が続いているが、DM広告は95%近くまで回復しており、他の媒体と比較しても堅調の需要が増加している。これは、コロナの感染影響により社会全体で非対面型営業が定着しつつあり、非対面の営業ツールとして紙DMが注目されていることが背景にある。
また、営業ツールとして紙DMが注目を集めるもう一つの理由に、デジタルとの親和性が高い点が挙げられる。例えば、データマーケティングで抽出したターゲットに向けたターゲティングDM や、購入履歴や属性に基づいてメッセージを変えたパーソナライズDM、ECサイトで商品をカゴに入れたまま“カゴ落ち”しているユーザーへのアプローチDMなど、デジタルと連携した紙DMによる販促は年々進化している。
FormMagic を活用したバリアブル印刷により、印刷会社はデジタルと連携した効果的な紙DMの提案が可能になり、クライアントのビジネス拡大に貢献することができる。
【主なバージョンアップ内容】
▽入稿された原稿データの効率的なチェックが可能
原稿データに必要な項目が揃っているか、外字が含まれているか、文字量は多すぎないか、など、バリアブル処理の前に、原稿データが適正かどうかを効率的にチェックすることができる。
▽ナーバスな外字の取り扱いを簡素化
大量のDM 制作で最も注意が必要なのが、外字の取り扱い。FormMagic5.1では、専用ソフトでなければ閲覧できなかった外字の文字デザインやコードを一覧で確認でき、簡単操作でインストールできるようになった。
▽郵便番号ごとのバルク仕分けに対応
大量のDM を一度に送る場合、DMを郵便番号ごとに仕分けて結束する「バルク仕分け」を行なうことで郵便料金の割引が適用される。FormMagic5.1では、入稿データをバルク仕分け向けに自動変換する機能を追加。これにより、データベースソフトでの情報処理が必要だったバルク仕分けが、スキルレスで対応できるようになった。
▽バリアブル印刷物の検品に役立つ機能を追加
面付けトンボの外に、顧客情報を文字・バーコードで付加することが可能。原稿データと仕上がり印刷物との照合をより効率的かつ高精度に行なうことができ、検品作業の負荷軽減が図ることができる。
▽Morisawa Fonts への対応
従来、フォントメーカーでは PC1台に対して1ライセンスを付与していたが、近年は、PC ではなくユーザーごとにライセンスを付与するメーカーが多くなっている。FormMagic5.1 では、こうした時代の変化に合わせ、Morisawa Fonts、Adobe Fontsなど、ユーザーごとにライセンスが付与されるフォントの印字が可能になった。