DNP 日本電子図書館サービスに読み上げ機能付きクラウド型電子図書館サービス提供
大日本印刷グループと日本ユニシスは、11月から日本電子図書館サービス(JDLS)が提供する電子図書館サービス「LibrariE(ライブラリエ)」にボイジャーの協力を得て開発した「クラウド型電子図書館サービス」のライセンスを提供する。
このサービスは、パソコンやスマートフォン、タブレット端末で利用できる電子図書館システムをクラウド型で提供するもので、視覚障害者向けに読み上げ機能も備えている。今回、読み上げの速度や音量の調整などができる機能を追加し、利便性を高めた。
【クラウド型電子図書館サービスの概要】
・パソコンやスマートフォン、タブレット端末で、インターネットを通じて、電子書籍の検索・貸出・閲覧・返却ができる電子図書館システムをクラウド型で提供するサービス。
・Windows/Mac OS搭載のパソコン、Android/iOS搭載のスマートフォンおよびタブレット端末に幅広く対応しており、生活者が使い慣れた電子機器で電子図書館を利用できる。また、専用のアプリやソフトウエアのインストールは不要のため、手軽に利用できる。
・視覚障害者や漢字等を学習中の子どもも読書を楽しめるよう、読み上げ機能を搭載した「テキスト版サイト(視覚障害者向け利用支援サイト)」を提供する。また、検索したい言葉を読み上げるだけで検索できる機能によって、読みたい本を探すことができる。
・今回、「テキスト版サイト」のビューワに、細かなページ送り・戻し機能、音声読み上げ中のページ送り・戻し機能、しおり機能、読み上げ速度や音量を調整する機能、ページジャンプ機能を追加し、利便性をさらに高めた。
・文字のサイズや色、背景の色を変更できるなど、高齢者をはじめとした読書困難者のアクセシビリティ(JIS X8341に準拠)に配慮したWebサイト設計となっている。
・同サービスでは、文芸・ビジネス・言語学習等の分野や専門書を中心に、出版社から利用許諾を得た約4万タイトル(2016年10月現在)の電子書籍が利用できる。今後、JDLSが強みを持つ新刊本やライトノベルなどを加え、ラインアップを拡充していく。
・図書館が独自に所蔵する郷土資料や地方自治体の広報誌などを電子化して電子図書館で貸し出すことも可能。電子化についてはDNPグループでも対応している。
DNPグループと日本ユニシス、ボイジャーは今後も、生活者や図書館の要望をもとに、クラウド型電子図書館サービスの機能を拡充していくことで、2018年度までの累計で、200自治体へのクラウド型電子図書館サービスの新規導入を行い、30億円の売上を目指す。