DNP NTT西日本およびNTT東日本と高等教育の高度化に取り組む新会社「NTT EDX」を設立
大日本印刷(DNP)は、西日本電信電話(NTT西日本)および東日本電信電話(NTT東日本)と共同出資により、高等教育の高度化に取り組む新会社「株式会社NTT EDX」を、10月8日に設立する。同3社は新会社設立に伴い、5日、記者会見をオンラインで行った。
会見には、DNPの北島義斉社長、NTT西日本の小林充佳社長、NTT東日本の矢野信二副社長、新会社であるNTT EDXの社長に就任する金山直博氏が出席した。
グローバル化の進展や技術の進歩により社会全体が前例のない変化に直面している。その中で、予測困難な時代の到来を見据え、時代の変化に合わせて積極的に社会を支えながら改善していくことができる人材の育成や、「生き延びる力」の育成の重要性が高まっており、高等教育機関では学修者本位の教育への転換や、個々人に最適化された学修指導などの実現が求められている 。また、新型コロナウイルス感染症の収束後の世界が垣間見え始める中、After/Withコロナ時代における新しい教育の実現が急務となっている。
こうした社会的な要請から、NTT西日本、DNP、NTT東日本の3社は協業を進め、ICTを活用した教育のデジタル化におけるノウハウを蓄積してきた。加えて、教科書・教材を提供する出版社との連携強化や、協業の効果拡大に向けて取り組んできた。
このように、高等教育機関毎の個別のソリューションを提供してきたが、より高機能で、リーズナブルに、そして早期に全国の高等教育機関へ広げていくために、プラットフォームサービスとして提供することが必要と判断。加えて、多くの高等教育機関や、教科書・教材の提供を行う多数の出版社、長年教科書販売を手がけてきた販売会社(書店)から学生の学修利便性への期待、教科書や教材関連の課題解決への期待から事業化の要望もあったこともあり、新会社の設立に至った。
NTT EDXの主な事業内容は、電子教科書・教材事業を軸に、高等教育の課題解決に向けた各種サービスを提供するとともに、出版社・書店の業務の電子化・効率化を支援する取り組みを行う。各社の役割としては、NTT西日本・NTT東日本は、学術情報ネットワーク(SINET)と接続した高セキュアかつ低遅延なクラウド基盤(地域創生クラウド)、地域密着型の大学への営業体制、学修データ活用などを行い、大日本印刷は、電子教科書・教材の配信システム構築、電子教科書・教材の電子化・取次支援、教科書選定データベースの提供、教員オリジナルの教材開発支援などを行う。
3社が連携することで、具体的には出版社および高等教育機関を繋ぎ、電子教科書・教材配信サービスを展開。これにより電子教科書の流通を支援するほか、オリジナル協会所開発の支援や、学修データ利活用サービスなども提供していく。ゆくゆくは多様性をもった高度な教育環境の提供を目指していく。
<新会社の概要>
株式会社NTT EDX(NTT エディックス)
代表取締役社長 金山 直博
所在地 (本社)東京都千代田区
株主構成 NTT西日本、DNP、NTT東日本
ホームページ https://www.nttedx.co.jp (10月中旬公開予定)