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DNP AIで校正・校閲の省力化をするサービスに文法チェックや多言語対応の機能を拡充

 大日本印刷株式会社(DNP)は6月22日に、AIを活用して製品のパッケージや広告物、契約書等の校正・校閲・審査業務の省力化を支援する「DNP AI審査サービス(校正・回覧業務)」に、「日本語の誤用などのチェック」「表組みの校正・校閲チェック」「多言語対応」の新機能を追加し、提供を開始した。
 新機能の実装により、サービスを提供する業界を拡大し、校正・校閲・審査業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する。

 新機能開発の背景として、顧客・生活者とのコミュニケーション手法・接点等が多様化し、社員の働き方改革が進む中で、業務プロセスの管理等が複雑になっていることが挙げられる。工程の中でも特に、校正・校閲・審査業務は属人的であることが多く、多くの業界で省力化や人的ミスの低減などの品質担保が課題となっている。
 こうした多くの業界で共通する課題の解決に向けて、DNPは、画像・文字認識技術や自然言語処理技術を活用した「DNP AI審査サービス」を提供している。そのなかで今回、金融・飲料・食品・メーカー・自治体・教育など様々な業界・団体ごとの業務フローや要望を取りまとめ、特にニーズの高かった機能を開発し、追加した。

 今回追加された機能は、1.日本語の表記ゆれ・文法の間違い・誤字・誤入力などのチェック機能、2.表組みチェック機能、3.多言語対応の3点。
 用途としては飲料・食品会社の商品パッケージ、生命保険・損害保険会社の募集文書、クレジットカード会社のパンフレットや約款、通信会社の広告物、海外向け製品の広告物やパッケージ、カタログ等の校正・校閲の他、銀行の契約書類、自治体の行政手続き等の審査での使用が想定されている。
 価格の表記方法や特定の言い回し、法令で定められたマーク表示方法などのルールをAIに学習させ、そのルールに基づいてチェックをし、文法の間違いや誤字・誤入力、媒体ごとの表記のゆれなどを指摘する機能が新たに追加された。
 表組みの中から文字情報を抽出し、用語等の一覧データや正しいデータと照合して、一致しない箇所を自動的に判別する表組みチェック機能も加わり、英語・中国語・韓国語に対応し、各言語のテキストデータを抽出して、正しい情報と比較してチェックする機能も追加された。その他の言語は、順次PoC(概念実証:Proof of Concept)を実施していく。

 DNPは今後も、「DNP AI審査サービス」のAI学習の強化と機能拡充を図り、企業のDXを支援する。本サービスを飲料・食品メーカーや金融・保険業界を中心に提供し、関連するサービスを含めて、2025年度までに累計30億円の売上を目指す。

日本語チェック:誤りや不自然な日本語を指摘
表組チェック:原稿情報と表組の差異をチェック
多言語チェック:多言語の原稿と記載情報の差異を指摘

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