エイピーピージャパン 印刷用紙のPEFC認証製品への切り替えを開始
エイピーピー・ジャパンは、コピー用紙、産業用紙、色上質紙に続き、印刷用紙を、森林認証システムであるPEFC認証製品への切り替えを開始する。
これまでも注文に応じてPEFC認証をを受けた印刷用紙を、一部の顧客先に届けてきたが、2021年2月入庫分から順次、主要印刷用紙の全量をPEFC認証製品へと切り替える。これにより、情報用紙、印刷用紙、産業用紙、色上質紙の4つの製品カテゴリーでPEFC認証製品を届けるようになる。
PEFC認証は、「環境と森林を保護しつつ、同時に産業を繁栄させること」を目的に発足した世界最大の森林認証システムで、「森林管理(FM:Forest Management)認証」と「加工・流通過程管理(CoC:Chain of Custody)認証」という、2つの第三者認証プロセスを通じ、製品の持続可能性を保証する制度。
「森林管理認証」の段階では、厳格な第三者審査を経て、木材を産出する森林で適切な管理が行われていることが確認され、その後の「CoC認証」の段階で森林から最終製品まで木材原料の足跡を辿ることで、最終製品に使用されている木材原料がPEFC認証林に由来していることが保証される。持続可能な森林管理だけでなく、水源涵養や森林地域に住む住民の権利保護も規定に含むなど、PEFC認証は国連の提唱するSDGs(持続可能な開発目標)とも親和性の高い制度とされている。
APPグループはインドネシアと中国で広大な植林地を管理しているが、そうした植林地のうち、インドネシアでは100%、中国では92%がPEFCの「森林管理認証」を取得している(2020年末現在)。加えて、APPジャパンは2009年3月、PEFC-CoC認証を取得。大手事務用品通信販売企業のプライベートブランドとして、インドネシア製PEFC認証コピー用紙の販売を、2016年3月下旬から開始したほか、2017年12月から自社ブランドのコピー用紙をPEFC認証製品に切り替え、その後も、産業用紙や色上質紙へとPEFC認証製品の取り扱いを拡大してきた。
地球温暖化が世界の最重要課題のひとつでとなっている今、紙製品の生産において「責任ある調達」を行い、適切な管理が行われている森林で産出された木材原料で製品をつくることが重要となる。APPグループは、PEFC認証製品の提供を通じ、今後日本でますます求められる「責任ある調達」を推進していくと表明している。