4年ぶりのプリンテックフェア in 岡山、地域印刷産業に最新情報届ける

岡山県印刷関連産業協議会、合同印刷機材の共催による印刷関連総合フェア『第5回プリンテックフェア2022 in 岡山』が4月13日、14日の両日、岡山市のコンベックス岡山で開催された。同フェアは2012年以来、隔年で開催されてきたが、2020年は新型コロナウイルスの蔓延により中止となった。4年ぶりの開催となった今回は展示会に35社、印刷コラボレーションに8社が出展。会場では新型コロナウイルス感染防止対策が敷かれた上で活発な商談が行われた。

オープニングのテープカット

初日の13日午前9時30分からの開会式で、岡山県印刷関連産業協議会の大塚泰文会長(岡山県印刷工業組合理事長)は、「プリンテックフェアは2年に1度の開催だったが、前回は2回延期した末に中止となった。今回は4年ぶりの開催なる。この間、展示会に行きたくても行きにくい状況が続いていたが、これを機会にそうした閉塞感を脱却できればと思う。皆さんとフェアを盛り上げていきたい」と、力強く挨拶した。

合同印刷機材の畑井謙一代表取締役は「世の中が不景気だと言われているが、儲かっている企業は儲かっている。印刷業の設備投資はさすがに2020年に落ちたが、2021年は伸びてきている。コロナ禍も日陰と日向の部分がある。儲かっている印刷会社様は日が当たる方を向いているのだと思う。ご来場頂くお客様、お迎えする側の我々も、気持ちも懐も温かくなれるよう、日が当たるフェアにしたい」と、開催の意気込みを述べた。

出展社を代表し、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(FFGS)の前田弘毅執行役員大阪支社長は、「まだコロナが収まらない中、厳重な対策を講じて頂き、フェアを開催して頂いた。主催者の皆様に出展社を代表してお礼を申し上げる。フェアのテーマに“二刀流”という言葉がある。現在、販売促進の手法はWebとリアル展示会の二刀流だが、Webに偏ってしまいお客様に伝えたいことがなかなか伝わらないもどかしさを感じている。リアル展示会の意義が強まる中で、このフェアを存分に活用したい」とフェアへの期待を述べた。

合同印刷機材が主催した展示会の会場では出展各社から小ロット・省力化に対応したPOD機器や製本・加工機をはじめ、環境対応・生産性向上の資材、デジタルトランスフォーメーションを実現するソフトウェアやサービスが展示された。また、両日とも岡山県印刷関連産業協議会の主催によるセミナーが開かれ、デジタルトランスフォーメーションなどの最新情報が提供された。

新型コロナウイルスの感染対策を敷いた上で開催されたプリンテックフェア in 岡山の会場

来場者からは「新型コロナウイルスのリスクを鑑みて、東京や大阪で開催される展示会に行くことが難しく“情報難民”の状態たった。地元で機材展が開かれることはありがたい。4年ぶりに色々な機資材に触れ、これほど進化しているとは思わなかった」、「コストや新型コロナウイルスのリスクを考えると、機材展に大勢の社員を派遣して勉強させることができない状況が続いていた。地元の開催であれば安心して社員にも見てもらえる」と、フェアに期待する声が数多く聞かれた。

印刷コラボレーション展示では印刷関連企業が出展。ライスレジンを活用したバイオマスプラスチックに印刷したクリアファイル製品、販促用のオリジナル折り紙、育児応援雑貨ブランド、クリエイターとの協業事業などユニークな印刷商材、サービスが展示された。

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