[東京・中央区]マキノ出版 再生手続き廃止決定受ける、破産へ
株式会社マキノ出版は、5月29日、東京地裁より再生手続き廃止決定および保全管理命令を受けた。今後、破産に移行する見込み。同社は、3月7日に同地裁より民事再生手続き開始決定を受けていた。負債は、約15億7217万円。
同社は、1977年10月に設立された出版社。健康雑誌のパイオニアである『壮快』をはじめ、女性向けに美容や健康に関する情報誌『ゆほびか』、健康情報全般を掲載する『安心』、家電や文房具などの最新情報を紹介する実用情報誌『特選街』を発行。雑誌で掲載した記事を編集した書籍やムック本などを年間90点ほど出版していたほか、広告事業も手がけていた。また雑誌以外でも単行本『最強の野菜スープ』シリーズがベストセラーとなるなど根強いファンを有していた。
しかし、近年はインターネットの普及や活字離れ、購読者の高齢化が進むなど主力雑誌の売り上げが落ち込み赤字決算を強いられ、『特選街』を2021年10月1日発売の11月号で休刊。2022年の年売上高がさらに減少するなか、同年11月頃から任意整理による再建を目指しスポンサーを探索していたが奏功せず、今年3月に民事再生法による再建を目指すこととなった。その後、『壮快』『安心』『ゆほびか』など主要誌と書籍やムック本の一部事業を別会社に譲渡。残る事業についてのスポンサー企業は現れず、今回の措置となった。