[埼玉県]トキワメディアサービス 破産手続き開始決定受ける
埼玉県朝霞市の 株式会社トキワメディアサービス は、4月14日、東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
同社は、2005年設立の印刷業者。都内同業から事業を譲り受ける形で営業をスタートし、教材関連の印刷を中心にパンフレットやカタログなど一般商業印刷も手がけ、製本作業まで行っていた。都内の印刷会社をはじめ数多くの得意先を有し、剥がしたうえで付けたり使ったりできる製本技術「だっちゃくん」や「剥がれ三兄弟」といった実用新案登録の商品を開発。高い技術が取引先の評価を受け業容を拡大させた。
しかし、印刷・出版業界の深刻な不況を受け、業況が徐々に低迷。売上高が落ち込み、最終赤字を計上するなど苦しい状況となっていた。機械類をはじめ設備投資を積極的に行ってきた結果、有利子負債が大きく膨らみ利払い負担も重く、毎期の収益性悪化の一因ともなっていた。その後も業績が上向かず、債務超過の状態が続き、抜本的な経営改善が急務となっていたため、東京都豊島区内から製造拠点のある埼玉県朝霞市内に実質本店を移転するなど合理化を進めていた。しかし本業回復につながらないなか、資金繰りも限界となり事業継続を断念。今回の措置となった。