製紙連 2018年需要予測~紙・板紙全体の内需はマイナス成長に
日本製紙連合会は『2018 (平成30)年紙・板紙内需試算報告』を発表した。
報告では紙・板紙について2018年も基調に変化なく、グラフィック系が減少するものの、衛生、板紙/包装・産業用紙が堅調に推移すると見ている。ただし、グラフィック系の減少が大きいため、紙・板紙全体の内需は前年を下回ると予想している。
2017年の紙の内需は、衛生用紙が前年を上回ったものの、新聞用紙、印刷・情報用紙等が構造的要因等から引き続き前年を下回り、紙全体では11年連続で前年を下回った。2018年は衛生用紙の増加が予測されているが、新聞用紙、印刷・情報用紙は電子化の進行、ペーパーレス化等により減少。包装用紙は他部材へのシフト等により減少を見込んでいる。
印刷・情報用紙の内需は2017年も電子化の進行等により減少基調が続いた。主要品種は、印刷用紙(非塗工、塗工)、情報用紙ともに減少。印刷・情報用紙全体では11年連続のマイナスとなった。サプライ別には国内出荷(4年連続)、輸入(5年連続)ともに前年を下回った。輸入比率は、前年比横ばいの11.7%となった。
2018年は非塗工、塗工、情報ともに電子化や出版向けの不振等により減少継続が見込まれる。印刷・情報用紙の合計の品種別試算結果を積み上げると、内需量は821万トン、前年に対し2.9%減、約25万トンの減少。