英国・グローバルグラフィックス社 2021 PINNACLE INTERTECH AWARDを受賞
Harlequin RIPのGlobal Graphics Software(英国)が展開しているインクジェットプリントヘッドドライバボードを直接ドライブするソフトウェア『Direct』が、PRINTING United Allianceから「2021 Pinnacle InterTech Award」を受賞した。同社にとって4年間で3回目のInterTech Awardの受賞となる。
「Pinnacle InterTech Awards」は、真に革新的であると評価され、グラフィックコミュニケーションおよび関連業界に大きな影響を与えると思われる革新的な技術の開発を称える賞。審査委員会は、『Direct』が広く採用され、大量にパーソナライズされたダイレクトメールとパッケージにおけるインクジェットの利用を加速することを期待していると述べている。
Global Graphics SoftwareマネージングディレクターのJustin Bailey氏は、「多くのメーカーでは、私たちがデータレートの障壁と呼んでいるものにぶち当たっている。 将来データレートが増えても印刷機の能力を制限しなくて済むように、また将来要件を満たすために印刷機を再設計する必要が無いように、Directは、将来を見据えた印刷物の生産に必要となる柔軟性を提供する。ミヤコシやFUJIFILM Integrated Inkjet Solutionsなどのメーカーが、この課題を克服するために私たちに信頼を寄せてくれたことを嬉しく思う。 また、この栄誉を受賞したことは、製品のマス・カスタマイゼーションへの移行が加速する今日の市場に関連した革新と技術開発の最前線に我々が居ることを改めて示している」と述べている。
『Direct』は、ディスクに書き込む代わりにプリントヘッドドライバーボードにデータを直送する新しいグラフィックスパイプライン。画像処理時間を大幅に低減し、大量データを簡単に処理できるので、印刷時間を短縮する。
FUJIFILM Integrated Inkjet SolutionsシニアプログラムマネージャーのBrian McInerney氏は「Global Graphics Softwareと、FUJIFILM 42K Printbar Systemなどのシングルパスインクジェットソリューションで、1、200dpiで最大1,000フィート/分までの速度で印刷するように設計されたバリアブルデータのページを定格速度でRIPできないか挑戦した。 結果、Global GraphicsのDirectテクノロジーは、必要となるデータレートを達成しただけでなく、次の仕様要件レベルを満たすパフォーマンスにまで向上できたことを嬉しく思う。このソリューションを使用すると、バリアブルデータをシステムに直送し、RIPとスクリーニング処理をオンザフライで行えるので、事前にRIPして直ちに印刷できるファイルを生成したくないFUJIFILMのシングルパス印刷ソリューションを求めるお客様にとって直接的なメリットになる」とコメントしている。
PRINTING United Allianceのテクニカルサービス担当バイスプレジデントであるBill Pope氏は「審査員は、特にデータ量が劇的に増加し、その傾向がさらに助長するにつれ、ハードディスクをバイパスして直接プリントヘッドにデータ直送し、高速デジタル印刷機の画像およびデータ処理を合理化する技術の重要性を認識した」と評価している。