興雄社 一貫体制強みに要望に対応、設計開発から販売まで
有限会社興雄社(東京都葛飾区)は、天のり製本、平綴じ、クロス巻、カレンダー製本、和紙綴じ、折加工の端物に特化した製本需要を伸ばしている。
興雄社は1960年に創業以来、最終製品の製本を担う『品質の堅実性』を一貫して追求してきた。「前工程(印刷)のミスも逃がさない品質管理システムを構築しています。CCDカメラ画像検査装置、バーコード管理により丁合工程の乱丁、落丁防止を行い、万に一つの不良を出さない徹底した検査体制を敷いています。特に丁合の工程ではバーコードを使っているのでミスは出ません。高品質は技術やシステムに裏打ちされたものでなくてはなりません」と佐藤要介社長は語る。
同社は環境にも早くから対応してきた。企業イメージや女性、環境にやさしい社会に配慮した製品が冊子や印刷物に求められている。針金を使用しない渡辺通商の紙製タンザクで綴じるカレンダー製本機『タンザック』は、約20年前に同社が全国で初めて導入した。
同社は「カレンダーと天のり製本、平綴じ、マーブル・クロス巻、中綴じ、平綴じ製本の全てに『品質の堅実性、見栄えがする高品質』で差別化し価格競争はしない」と高品質を一貫して追求している。
昨年からは中綴じ市場への取り組みを開始して受注を伸ばしている。ペラ丁合鞍掛中綴じ製本システムのホリゾンStitchLiner6000とペラ入紙装置IM‐30を接続したシステムは三方断裁、穴あけ、端数ページの入紙をワンパスで行い、自動化により生産性が飛躍的に向上した。中綴じ機のSPF200では平綴機として使うことで、製本のバリエーションを広げた。