経産省 中小企業景況調査を発表
経済産業省はこのほど、第142回中小企業景況調査を発表した。
同調査によると、2015年10-12月期の全産業の業況判断DIは、▲15.1(前期差0.4ポイント増)となり、2期連続して改善した。
製造業の業況判断DIは、▲12.9(前期差▲0.1ポイント減)とわずかに悪化した。業種別に見ると、輸送用機械器具、その他の製造業、食料品など5業種で改善し、繊維工業で横ばい、化学、家具・装備品、パルプ・紙・紙加工品、窯業・土石製品、電気・情報通信機械器具・電子部品など8業種で悪化した。
非製造業の業況判断DIは、▲15.8(前期差0.6ポイント増)とやや改善した。産業別に見ると、卸売業、サービス業で改善し、建設業、小売業で悪化した。
全産業の資金繰りDIは、▲12.1(前期差0.9ポイント増)と2期連続して改善し、長期資金借入難易度DIは、▲5.1(前期差0.3ポイント増)、短期資金借入難易度DIは、▲2.3(前期差0.4ポイント増)と、いずれもやや改善した。
トピックスとしては、今期の原材料・商品仕入単価DI(「上昇」-「低下」、前年同期比)は、30.6(前期差▲4.7ポイント減)と2期連続して低下したが、依然として高い水準にある。また、売上単価・客単価DI(同)は、▲10.0(前期差▲0.5ポイント減)とやや低下し、採算(経常利益)DI(同)は、▲22.3(前期差1.2ポイント増)と改善した。
従業員数過不足DI(「過剰」-「不足」、今期の水準)は、▲14.6(前期差▲1.7ポイント減)と2期連続して不足感が高まっている。産業別に見ると、建設業で▲23.8(前期差▲2.5ポイント減)、製造業で▲11.6(前期差▲2.0ポイント減)、卸売業で▲8.9(前期差▲2.0ポイント減)などすべての産業で不足感が高まった。
印刷業の業況判断DIは、前期比プラス0.3ポイントだが、2016年1-3月見通しがマイナス17.9となっている。