第31回中・四国小森会総会開催 drupa2024、スマートファクトリーの最新情報を提供、真の価値創造『真価』を目指す
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KOMORI印刷機のユーザー会「第31回中・四国小森会(大塚泰文代表世話人/協同精版印刷株式会社)」総会が7月9日、高松市のJRホテルクレメント高松で中国5県、四国4県、代理店が出席して開催された。総会はKOMORIからdrupa2024、スマートファクトリー等の最新情報が提供され、2024年小森会が掲げる「真価~小森会は真の価値を目指します」統一テーマの活動を展開することを確認した。
中・四国小森会総会はコロナ禍から5年ぶりの開催となった。冒頭に大塚泰文代表世話人は「激しく変化する時代にあって今後必要な技術は何か、それらの取り組みを進め、印刷会社がいま何をすべきか、紙にとらわれない時代を見据えて前に進むことを考えなくてはいけない。小森会が掲げる真の価値創造に向かって結束することを目指したい」と挨拶した。
小森会本部から堆誠一郎会長がビデオメッセージで「5年ぶりの中・四国小森会の開催を喜びたい。昨年小森会は30周年を迎えた。30年の伝統を引き継ぎ、後継者や幹部が参加して小森会が掲げる真の価値創造を皆様と共に目指していきたい」とメッセージを述べた。
続いて小森コーポレーションの小森善治取締役会長、持田訓代表取締役社長がKOMORI基調報告を行った。小森会長はdrupa2024でKOMORIが出展したスマートファクトリー、環境問題、CO₂削減、持続可能社会への取り組みを述べるとともに「7月3日に新日本銀行券が発行された。新紙幣にはKOMORIの技術が取り入れられており、世界に誇る紙幣となっている」と新紙幣を紹介した。
持田訓社長は①社会課題・メガトレンド②印刷産業を取り巻く環境③KOMORIの事業紹介④drupa2024情報を中心にKOMORI基調報告を行った。社会課題とメガトレンドでは地球温暖化問題、生産年齢人口の減少問題を指摘するともに、KOMORIエコビジョンの推進、2050カーボンニュートラルに向けて省エネルギー設備の導入や環境対応製品をAI・ロボット技術の活用で人手不足などの課題に取り組む。また「行楽需要、インバウンド消費の回復で商業販売が上昇している。しかし、物価、従業者の高齢化、賃金が毎年上昇し、技術者の高齢化が進む一方で継承する若手技術者の不足が課題となってきた。2024年は物価上昇、人手不足解消、賃上げへの対応がいっそう求められる」と今後の課題に取り組むことを明らかにした。
KOMORIの事業紹介では、環境配慮型オフセット印刷機リスロンGⅩ/アドバンスEXエディション、スマートファクトリー、セキュリティプリント、drupa2024でされた発表されたB2判デジタル印刷機、MBO、PE事業の拡大、ESG経営の重点事業、つくばプラント、MBO社のエコドイツ工場の太陽光発電、省エネ設備の推進を発表した。
drupa2024ではB2デジタル印刷機j-throneを発表。世界最高クラスのROIを実現するオフセット印刷機とデジタル印刷機で環境対応を標準とした。またリスロンアドバンス、次世代型B2枚葉UVインクジェット印刷機の新製品、ロボティスクを駆使した新時代のスマートファクトリーをdrupa2024会場に再現した。
総会終了後には、技術セミナーとして平野正大KGCセンター長兼オフセット事業推進部長が「KOMORIのスマートファクトリーの取り組み」を解説。続いて慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授の岩本隆氏が「人的資本経営のKPIとは」をテーマに講演。懇親会では小宮山貴史副会長の開会挨拶、松岡祐司副会長の発声で乾杯。懇親と情報交換で交流を深めた。