特別小森会西日本地区大会 KOMORI100周年プロジェクトビジョン策定 小森会30周年記念と併せて
KOMORI印刷機のユーザーで構成する小森会(小松義彦会長)は7月6日、「特別小森会西日本地区大会」をリアルとハイブリッド形式で開催した。リアル会場の大阪市北区中之島のリーガロイヤルホテルには76社86名、オンラインで55社55名が参加し、近畿小森会、中・四国小森会、九州小森会の会員が集う3年ぶりのリアル開催となった。
特別小森会西日本地区大会は、冒頭に6月14日に逝去したユーメディアの今野敦之代表取締役会長に黙祷を捧げ故人の功績を称えた。続いて九州小森会代表世話人の田平保男氏(アド印刷)が挨拶に立ち「諸資材の値上げは印刷原価を押し上げている。またトヨタが印刷のカタログを見直すということが伝えられている。飲食店ではタブレットでメニューを使い始めている。電通のマスコミ四媒体はネット広告が伸び、BtoCマーケットは直接ユーザーに商品が届けられる。こうした変化が商機に繋がる。印刷業界は変わっていくことが求められている」と開会の挨拶を述べた。
小松義彦会長は「今年度は西日本と東日本で特別小森会の開催を決めた。来年は正常な形に戻して小森会の30周年と小森コーポレーションの100周年記念事業を行いたい。異業種への挑戦、政府の助成金などを大いに活用してポストコロナを目指して取り組んでいっていただきたい」と挨拶した。
続いて小森コーポレーションの小森善治会長が基調報告を行った。小森会長はコロナ禍やロシアのウクライナ侵攻の影響を受けて世界的に物価上昇が起こり印刷資材が高騰する現状を説明。一方で国内では地域イベント、インバウンドの再開、観光業の活性化により経済の回復が見込まれ、人手不足や人件費の高騰も経営課題となってきた。
KOMORIの事業紹介では、既設の片面機をKOMORIの両面機1台に集約するアドバンス・モデルのユーザー事例を紹介。アドバンス・モデルは2020年に発表して以来、世界で323台が販売された。
小森会長は「オフセット印刷事業を中核としながら証印事業、PESP事業、DPS事業、その他の新規事業などを多角的に展開し、シナジー効果を生み出すことにも期待している」と述べた。
最後に来年2023年に創業100周年を迎えるKOMORIは記念事業の一環として、新しい事業ビジョンを立案中で、ESG(環境・社会・企業統治)の優先順位を高めていることを強調した。またIGAS2022では、製造の生産性を極大化するコネクテッド・オートメーションのコンセプトで出展する。
技術セミナーは藤巻陽介執行役員事業推進部長が「COVID-19で加速する製造業のデジタルトレンド」をテーマに製造業のDX化を説明。特別講演では元ローソン・ジャパン社長で(一社)SDGsソーシャルデザイン協会代表理事の都築冨士男氏による講演「ローソン再建事例に学ぶ企業経営」が行われた。