Home 業界

東京グラフィックス 会長に清水隆司氏(倉敷印刷)が就任

清水隆司新会長
清水隆司新会長

東京グラフィックサービス工業会は5月27日、東京都中央区のニッケイビルで2020年度通常総会を開催し、任期満了に伴う役員改選で清水隆司氏(倉敷印刷・千代田支部)を会長に選任した。総会は新型コロナウイルス感染拡大の防止対策として、役員のみの小規模の開催となった。

冒頭、菅野潔前会長は「新型コロナウイルスが印刷業界にも大きな影響を与えています。これからの世の中がどうなっていくのか、暗いイメージを持つ人が多いが、ハンス・ロスリング氏の世界的ベストセラー『ファクトフルネス』には、もっとポジティブに考えてよい世の中だということがデータで示されている。生活スタイルや会社の動き方が変化していく中で、時勢にマッチした企業活動を見極めていくことが求められるでしょう。東京グラフィックスならではの会員同士の強いつながりを大事にして明るい未来に向かって頂きたい」と挨拶した。

菅野潔前会長
菅野潔前会長

総会では引き続き、事業計画案をはじめとする総会議案が原案通り承認された。途中、第1回理事会が開催され、菅野前会長の退任と清水会長の就任が決定した。菅野会長には清水会長から感謝状、谷口理恵理事から花束が贈られた。

清水新会長は就任挨拶で「コロナショックで業務進行だけでなく働き方自体の変更が必須となり、業績を保つことが困難となっている。印刷業界はWebやNetに身近で、その知識を持つ産業だ。情報サービス業としての利点を最大限活かすことが、この危機を乗り越える手立てになるだろう。会員が集まる活動が難しい中、Web会議ツールのZOOMで研修・勉強会などを開催したいと考えている。また、ジャグラBBとタイアップしてセミナーを発信することで、受講時間に融通がきくようになり、社員の育成にも活用できるようになる。このような状況だからこそ、会員メリットを高め、必要とされる団体を目指す。新型コロナで今までの常識が見直されてきていることをある意味チャンスと捉え、強い結束力を持つ東京グラフィックスをはじめ、他の印刷関連団体とも手を差し伸べ合い、共に逆境を乗り越えましょう」と呼びかけた。

右から清水新会長、谷口理事、菅野前会長
右から清水新会長、谷口理事、菅野前会長

東京グラフィックスは今年度、前年度に東京グラフィックサービス工業会コンソーシアムが受託し、引き続き推進する『団体別採用力スパイラルアップ事業』で、『働き方改革』と『女性活躍推進』をメインテーマとして、中小印刷会社の課題解決につながるコンサルティングやセミナー、リクルーティング動画の制作などを実施する。

3月に法再改正された個人情報保護では、個人情報の取扱いルールや安全管理、国際的な対応に取り組む。想定されるプライバシーマーク制度の元となるJISQ15001の審査方法見直しにも対応が必要となる。

認定個人情報保護団体の取り組み強化として業界内外へ啓発し、急速な進展がみられる情報セキュリティーに対しては、これまで以上の配慮し、情報発信に努めていく。

災害や新型コロナウイルス感染症流行などの非常時に対しては、BCP(事業継続計画)及びBCM(事業継続マネジメント)の普及・啓発に加え、CSR(企業の社会的責任)や利益を追求する事業活動の同時実現を目指すCSV(共通価値の創造)、SDGs(持続可能な開発目標)を推進することで企業価値の向上を図る。

関連記事

最新記事