東レ 「VOCフリー・CO2排出削減を実現する水なしEBオフセット印刷システム」実用化、食品包装材に活用し世界に先駆けて上市

東レ株式会社、ITP Foods Sdn. Bhd. (本社:マレーシアペナン州、以下 ITP Foods)は、東レの独自技術となる「VOCフリー・CO2排出削減を実現する水なしEBオフセット印刷システム」を適用した食品包装材を実用化した。同製品は、ITP Foodsが新商品として世界に先駆けて上市する予定。

プラスチックフィルム上に印刷する工程で用いられるインキには石油系溶剤が使用されており、VOC(揮発性有機化合物)の発生源となる。さらに、インキに含まれる石油系溶剤を加熱乾燥し、燃焼処理する設備が必要となるため、多量のエネルギーを使用する。

P4E™マークおよびバタフライマーク

これに対し、東レは、印刷工程におけるVOCの発生を抑制するとともにCO2排出量の80%以上を削減する環境配慮型オフセット印刷版「IMPRIMA」を用いた水なしEB(電子線)オフセット印刷技術について、各種実証、実用化検討を進めてきた。今回、軟包装材の環境対応を重視するITP Foodsが東レの環境対応印刷技術に着目し、自社新商品のフィルム包装材に対して同印刷技術の採用を決定した。

ITP Foods は同商品を、2023 年 10 月 7 日~11 日、ドイツのケルンで開催される世界最大級の食品展示会「Anuga 2023(Allgemeine Nahrungs-und Genussmittel-Ausstellung)」へ出展し、環境対応印刷技術を用いた新商品の各国へのプロモーションを計画している。

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