朝日プリンテック ゴムローラの再生装置、販売開始へ
朝日新聞社の印刷子会社、朝日プリンテックは、輪転機の中でインキや水を転写する「ゴムローラ」の再生装置の販売を9月中に開始する。昨年のJANPS2015に出展し、日本新聞協会技術開発奨励賞・特別賞を受賞したことから、新聞社や新聞印刷会社から問い合わせを受けていた。
開発した装置は、再生するゴムローラに表面加工された鉄ローラを押し当て、加圧と共に回転させながら特殊溶剤を塗布することで、ゴムの膨潤により硬度と径を復活させる。同時に、フィルターをローラに接触させ、表面に付着したグレーズも除去することができる。1本当たりの再生時間は約30分。
朝日プリンテック築地工場では、巻き替えローラと再生ローラの経時変化を1年半以上観察。双方の挙動に差異は見られず、品質的な違いもないことが分かった。現在、船橋工場(三菱重工印刷紙工機械製輪転機)、阪神工場(GOSS製輪転機)でも同装置を導入し、計画的にローラ交換を行ってコスト削減につなげている。
装置の外形は幅2,800㎜×奥行800㎜×高さ1,200㎜。設置方式は、アジャスターフット付自在キャスターによる移動及び固定方式を採用している。