日本生産性本部 「労働生産性の国際比較2024」を公表 日本・時間当たりの労働生産性56.8ドルでOECD加盟38カ国中29位
公益財団法人日本生産性本部は、「労働生産性の国際比較2024」を公表した。これにより日本は時間当たりの労働生産性が56.8ドル(5,379円)でOECD(経済協力開発機構)加盟38カ国中29位であることが分かった。
このデータは調査研究や提言、実践活動により生産性向上をめざす同本部がOECDデータベース等をもとに毎年計測・分析し公表している。
「労働生産性の国際比較2024」では2023年、日本が国際的に時間当たり及び就業者一人による労働生産性をどう位置付けられているのか2022年の製造業の労働生産性比較と併せて、コロナ禍前の水準と比較した労働生産性の動向も分析している。

■日本の製造業の労働生産性は80,678ドル、OECDに加盟する主要34カ国中19位
2022年の日本の製造業の労働生産性は、80,678ドル(1,035万円/為替レート換算)。OECDに加盟する主要34カ国中19位となっており、イタリア(86,181ドル)やスペイン(77,973ドル)とほぼ同水準。
※OECDが随時行うGDPデータや購買力平価レートなどの改定に伴い、全ての労働生産性の数値を過去に遡及して改定。そのため、日本の労働生産性水準及び順位が昨年度報告書と異なっている。
人口減少が本格的に進み、様々な業種で人手不足が深刻化する中、生成AIなどのデジタル技術を活用した生産性向上が喫緊の課題。また、物価上昇を上回る賃上げを実現し、持続可能な経済社会を構築するうえでも、生産性向上の必要性や意義はますます高まっている。同本部では、日本の労働生産性の国際的な位置づけを定点観測し、今後の政策立案や施策の展開に役立てたいと考えている。
出典:日本生産性本部