日本標識工業会 標識などの図記号の色のJIS規格でユニバーサルデザイン採用
日本標識工業会は、4月20日、JIS安全色(JIS Z 9103)規格が改正されたことに伴い、改正内容についての説明会を行った。
改正された「JIS Z 9103規格」は、2011年に制定されたISO3864-4の対応国家規格で、安全色及び安全標識について制定したもの。13年振りとなる今回の改正では、多様な色覚を持つ人誰もが識別できる“ユニバーサルデザインカラー”が採用された。
現在、2020年東京オリピック・パラリンピックを控え、日本にも多く訪れる海外渡航者に対して、わかりやすい案内表示・安全標識の整備が進められている。中でも色(安全色)は、重要な要素であり、一目で「安全」「危険・禁止」「注意」が理解できることが求められている。
今回の改正では、色の組み合わせに対する認識性調査に基づき、「多様な色覚を持つ誰もが識別できる色(ユニバーサルデザインカラー)」が採用された。改正にあたっては、抜本的な改善を望む声に応え、初めて多様な視覚特性者の協力を得て本格的な調査を実施。その結果が規格に採用されている。
この多様な色覚を持つ人誰もが識別できるユニバーサルデザインカラーを採用した材料は、一般材料、蛍光材料及び信号灯。安全色は、安全標識だけでなく、公共交通機関、一般施設などの案内用表示板、危険の程度を表す色区分、津波などの災害の程度(想定)を表す色区分などの生活の中で使用されることが多い。
なお、改正JIS Z 9103に採用したユニバーサルデザインカラーをISO3864-4改正時提案する予定としている。