日本デザイン振興会 「東京デザインアワード」の12のテーマに対するデザインの募集開始
都内の中小製造業活性化策として東京都が主催し、日本デザイン振興会が企画・運営する「東京ビジネスデザインアワード」では、本年度のアワードの「テーマ」に選出された12件を発表し、それに対するデザイン等の提案の応募の受け付けを開始した。
今年で10回目となる「東京ビジネスデザインアワード」は、中小企業から募集した「テーマ」を活用した新規用途開発や、ビジネス全体へのデザインをデザイナーから募るコンペティション。2012年の開始以来、総企業テーマは延べ105件、デザイナーからの提案は延べ1300件以上に上り、そこから20件以上の商品化や協働事例が生まれ、現在も複数のプロジェクトが進行している。
2021年度の「テーマ」には、前年を上回る数の企業応募があり、その中から木材や立体質感印刷、AIを導入した音声テクノロジーまで、幅広い分野の12件が選出された。選ばれた12のテーマは、①エコな木質素材、②電子回路設計・加工技術、③メタル加工技術、④マグネシウム切削加工技術、⑤紙器設計技術、⑥色と質感表現の印刷技術、⑦さとうきび由来の再生素材、⑧製本加工技術、⑨工業ゴム精密加工、⑩裂地縫製技術、⑪完全不燃の外壁素材、⑫AI声質変換技術。*テーマの詳細はWebサイトから確認できる
今回の「テーマ」として選出された企業の技術、素材などに対して、デザイナーからの提案を募集する。デザイン提案募集期間は、9月6日から11月3日まで。期間中は、デザイナー向けに応募説明資料公開や企業とのオンライン相談会も実施する。
企業の「テーマ」とデザイナーの提案マッチング成立後は、実現化に向けての協働がスタートし、プレゼンテーション方式の最終審査を経て、2022年2月には最優秀賞・優秀賞を決定する。
なお今回のテーマには、印刷関連会社から、3社のテーマが選ばれている。
⑤紙器設計技術として協進印刷(世田谷区)から「のり貼り不要、再使用も可能な『紙器設計技術』」が、⑥色と質感表現の印刷技術として新晃社(北区)「広色域の印刷表現と立体的質感を表現する印刷技術」が、⑧製本加工技術として新里製本所(文京区)「アパレル向け生地を活用したオリジナル『製本加工技術』」が、テーマに選ばれている。
<2021年度東京ビジネスデザインアワード・デザイン提案募集概要>
デザイン提案募集期間:9月6日(月)〜11月3日(水・祝)
応募資格:中小企業との協業に意欲のある国内在住の個人またはグループ
応募費用:無料 ※ただし、通信費や提案の制作に伴う実費等は応募者負担
賞・賞金:最優秀賞(1点) 賞金100万円(企業、デザイナーにそれぞれ50万円)/優秀賞(2点) 賞金各20万円(企業、デザイナーにそれぞれ10万円)/テーマ賞(1テーマにつき1点) ※審査の結果、該当なしとなる場合あり
東京ビジネスデザインアワード https://www.tokyo-design.ne.jp/