GPN グリーン基準の配合率を60%から40%に変更
グリーン購入ネットワーク(GPN)は3月からグリーン購入法基本方針(用紙の基準等)の変更に基づき、印刷用紙について、古紙パルプ配合率と総合評価値の見直しを行った。
それによって古紙パルプ配合率が60%以上から40%以上になり、総合評価値は80から70となった。
変更の背景としては、アメリカと中国の貿易摩擦の影響から、質の良い日本の古紙が大量に中国に輸出され、国内の古紙在庫が減少したことと、古紙価格・燃料等の製造コストが高騰したことが挙げられ、これによって、国内製紙メーカーの再生紙の生産体制を見直す動きがあったことが挙げられる。
他に最近の動向として、電子化とコロナ禍による印刷情報用紙、新聞巻取紙の生産が減少し、古紙発生率の減少、板紙(紙容器、段ボール原紙)の需要増への対応と、日本の品質の高い紙が東南アジアにも渡っていることも背景にある。
この事態への対応として、現行の調達方針に基づく内容で仕様を作成すること、仕様書への追記の検討(古紙の入手が困難な場合の対応)、仕様書に記載する用紙の基準の緩和などが挙げられる。
この他に対応策として以下のものも考えられる。
・調達方針よりも古紙パルプ配合率が低い用紙
・森林認証紙(FSC認証紙、PEEC認証紙等)
・FSC管理木材もしくはPEFC管理材以上を原材料に使用した用紙
・間伐材紙
・竹紙
なお、印刷業界団体の日本印刷産業連合会では引き続き状況を見極めつつ、少しでも環境に配慮した用紙を購入することを呼びかけている。