小森コーポレーション 第32回小森世話人総会で今期事業方針を確認、今年も全国で小森会開催へ

KOMORI印刷機のユーザーで構成する小森会の『第32回小森会世話人総会』が4月10日、東京都文京区の東京ドームホテルで開かれ、2025年度事業計画・役員を承認した。今期は6月5日の中・四国小森会を皮切りに、11月12日までの九州小森会まで全国8地域での小森会開催を確認。また、総会では九州小森会の代表世話人に福博綜合印刷㈱の原 健之氏を選任した。

小森会 堆会長
KOMORI 小森会長
KOMORI 持田社長

120社161名が出席した総会の挨拶で小森会の堆誠一郎会長(宝印刷株式会社代表取締役会長)は「昨年は各地域ブロック会に参加させて頂いた。地域によって地域の産業活性化、人材獲得など環境が違う。小森会の統一テーマである“真価~小森会は真の価値創造を目指します~”に向かって、小森会や小森コーポレーションの皆様と一社では難しい問題を解決していきたい。本日の講演のテーマは正しい働き方改革。かつて一所懸命働いて、日本も先進国の仲間入りをしたが、個人の幸せを考えて働き方を変えてきた。一方、活力がなくってきていると感じている。コロナ禍以降、働き方の形が変わってきており、何が正しいのかよくわからない状況にある。本日のご講演を参考に、真の価値創造を目指して頂きたい」と述べた。

株式会社小森コーポレーション(KOMORI)を代表して小森善治取締役会長は昨年の小森会に延べ1,200人が参加したことを報告した後、「世界の経済がトランプショックにより大混乱を起こしているが、アメリカは90日間、相互関税の発動を伸ばすと発表した。これから各国との交渉が開始されるが、当社も輸出比率が6割以上。相互関税により大変厳しい状況下にある。様々な手を打っているが、なかなか先が見えない。この3ヵ月間、様子を見ていきたい」と、アメリカの関税引き上げを危惧した。また、統一テーマのもと全国での小森会開催、5月からのチャイナプリントへの出展、同展示会でのB2デジタル印刷機J-throne 29の展示に触れるとともに、引き続き小森会運営への協力を訴えた。

KOMORI基調報告ではKOMORIの持田訓代表取締役社長が、市場を分析した上で同社の事業を説明した。持田社長は社会課題とメガトレンドとして、①地球温暖化問題、②生産年齢人口の減少、③DXの推進、④技術革新がもたらす雇用削減と雇用創出を挙げて、賃金上昇など印刷産業への影響を示した。印刷産業が抱えるそうした課題に対し、同社ではKGC(小森グラフィックテクノロジーセンター)のリニューアルや、省電力や損紙削減・生産性向上を実現するオフセット印刷機リスロンGX/Gアドバンス EXエディションの投入、最新B2デジタル印刷機J-throne 29の量産開始などで対応。環境問題についてもKOMORIエコビジョンの実現に向けた対策を打ち上げた。また、海外の印刷会社の事例としてデータを利用してマーケティングミックスを展開する米国企業、トレーディングカード需要を取り込む中国企業、パッケージ事業を強化する韓国企業を紹介した。

講演会では株式会社クロスリバー代表取締役社長の越川慎司氏が「成長した企業に贈る『正しい働き方改革』のススメ」を演題に、成功している118社の行動パターンから得られた働き方改革のポイントを説明した。越川氏は上司から部下への“声がけ”の重要性を指摘し、情報共有よりも感情共有の必要性を示した。また勤務時間のうち、39%を占める社内会議の効率化の効果を挙げながら、生産性を改善して生み出された時間を、顧客対応や新規事業に振り分ける道筋を提案。講演会では実際にパワーポイントとAIによる資料作成を実演するなど時間削減の事例も紹介した。

懇親パーティーでは小森会の小宮山貴史副会長(小宮山印刷㈱代表取締役社長)が開会の挨拶に続き、乾杯の発声で杯を挙げた。

【2025年 小森会開催日程】

中・四国小森会

6月5日(木)

ホテルグランヴィア岡山

小森すずらん会

7月9日(水)

札幌パークホテル

中部小森会

8月25日(月)

名古屋東急ホテル

小森みちのく会

9月25日(木)

仙台国際ホテル

近畿小森会

10月15日(水)

ホテルニューオータニ大阪

関東甲信越静小森会
東京小森会
合同開催

10月22日(水)

ホテルイースト21東京

九州小森会

11月12日(水)

ホテル日航福岡

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