小森コーポレーション 菊半裁寸延オフセット枚葉印刷機「LITHRONE GX29 advance」を新たに発表 カード、医薬品パッケージ、フィルム製品など特殊紙対応力と環境性能を両立する次世代高収益モデル

株式会社小森コーポレーションは、新たなオフセット枚葉印刷機「LITHRONE GX29 advance(リスローンGX29アドバンス)」を製品ラインアップに追加したと発表した。
同機は、最大紙寸法610mm×750mmの「菊半裁寸延」サイズに対応し、カード、医薬品パッケージ、フィルム製品など、多様なジョブの面付効率を最大化。ROI(投資収益率)を重視する印刷事業者に向けた高機能モデルとして注目を集めている。

GLX-929A+C

特殊紙への高対応力 アルミ蒸着紙・透明フィルムなども高品質印刷

「LITHRONE GX29 advance」は、印刷メディアの多様化に対応するべく、アルミ蒸着紙やPET・PPなどの透明系プラスチック、不透明な合成紙といった特殊紙に対しても高精度で安定した印刷が可能である。これにより、パッケージ業界における高付加価値提案の幅が広がるとともに、多品種・小ロット対応が求められる現場での柔軟な運用を実現する。

構造強化とデジタル連携で生産性を最大化

同機は、フィーダー・デリバリー部や給水装置「コモリマチック」、操作性を高めた新インフォメーション画面を搭載するオペレーティングシステムの3つの要素を強化。これにより、高速印刷下でも厚紙の安定搬送が可能となり、損紙削減やメイクレディ時間の短縮によるトータルスループット向上が期待される。

また、プリプレス、プレス、ポストプレスを一気通貫でつなぐ生産支援ソリューション「KP-Connect Pro」との連携により、全体の工程をデジタルで最適化。スマートファクトリー構築に向けた土台としての役割も果たす。

環境配慮型設計 GHG排出量削減と高効率を両立する3機能搭載

「LITHRONE GX29 advance」は、サステナブル印刷の推進を掲げる同社の方針に基づき、環境性能にも優れた設計となっている。環境配慮型機能として3つを搭載している。

  1. スマートインキングフロー:最新の解析技術に基づく最適なローラー配列で安定した濃度制御を可能にし、印刷品質の向上と共に駆動負荷低減による省エネを実現。
  2. DCブロアー:小型・軽量ながら高効率の風量を生み出し、用紙搬送の安定化と消費電力の大幅削減を両立。環境にも経済的にも優しい仕様である。
  3. e-ミスト:用紙に直接マイクロミストで加湿を行い、静電気対策と排紙整列性を向上。加湿の効率化により、消費水量とエネルギー使用量を最適化。

これらの機能により、温室効果ガス(GHG)の排出削減と高い生産性の両立を実現。同社は印刷機器の分野でも環境対応と収益性のバランスを追求し、次世代の標準を提示している。

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