富士フイルムHD 米国ゼロックス株50.1%取得富士ゼロックスとゼロックスは経営統合

富士フイルムホールディングス 代表取締役会長・CEO 古森重隆、ゼロックスCEO Jeff Jacobson
左から富士フイルムホールディングス 代表取締役会長・CEO 古森重隆氏、ゼロックスCEO Jeff Jacobson氏

富士フイルムホールディングスは、米国・ゼロックスコーポレーション(ゼロックス)との間で、富士フイルムホールディングスがゼロックス株式の過半となる50.1%を取得すること、および富士フイルムホールディングス子会社である富士ゼロックスとゼロックスが経営統合することに合意した。富士フイルムホールディングスは1月31日、ゼロックスは米国時間1月30日の各取締役会で全会一致で承認された。

富士ゼロックスは1962年創立の、富士フイルムホールディングスが75%、ゼロックスが25%を出資する、ドキュメントソリューションカンパニー。富士フイルムホールディングスとゼロックスは、56年間にわたるジョイントベンチャーを通じたパートナーシップの下、技術を含めた多角的な相互協力を深め、堅い信頼関係を築いてきた。富士ゼロックスはクロスボーダーのジョイントベンチャーとしては稀有な成功例としても知られる。今回の経営統合は、それぞれが企業価値を高めるために様々な選択肢を検討する中で辿り着いた最良の結論としており、数多くの統合シナジーに期待を寄せる。富士ゼロックスは日本およびアジア・パシフィック、ゼロックスが欧米を中心に事業を展開していく。

今回、富士ゼロックスがゼロックスの完全子会社となることで両社は経営統合し、その後、ゼロックスは、社名を「富士ゼロックス(以下「新富士ゼロックス」)」に変更。富士フイルムホールディングスは、新富士ゼロックス株式の50.1%を保有し、同社はNYSEの上場を維持する。また、富士ゼロックスおよびゼロックスのブランドについては引き続き両方を使用する予定。

今回の統合によるコスト改善効果は、2022年度までに約1,700百万米ドル/年を見込んでおり、その内、約1,200百万米ドルを2020年度までに実現するという。またコスト改善の一環として、富士ゼロックスは収益・生産性改善のため抜本的な構造改革を実施し、強靭な企業体質への変革を果たすとしている。

新富士ゼロックスの取締役会12名の内、7名を富士フイルムホールディングスが指名、残る5名を現ゼロックス取締役から指名。新富士ゼロックス会長(Chairman of the Board)には現富士フイルムホールディングス会長兼CEOおよび現富士ゼロックス会長である古森重隆が兼務を予定している。

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