富士フイルムデジタルプレス Powe of Inkjet Session2017盛大に開催
富士フイルムデジタルプレス主催による「Powe of Inkjet Session 2017」が、9月5日、東京都港区の富士フイルム西麻布ビルで開催された。270人が出席して盛大に行われた。
同イベントでは、2011年から発売をスタートした富士フイルムインクジェットテクノロジーのフラッグシップ機であるJet Press 720シリーズをはじめ、最新インクジェット生産システムの紹介と、ビジネス拡大に向けた取り組みについて提案された。
冒頭、富士フイルムデジタルプレスの松本聡社長は、「インクジェット技術が目まぐるしく進化する中、最新の情報を提供したい」と開会挨拶を行った。
引き続き挨拶にたったハイデルベルグ・ジャパンの水野社長は、「インクジェット技術はオフセット印刷ビジネスの置き換えではなく、インクジェット独自のポテンシャルがあり、インクジェットのビジネスモデルがあるはずだと思って取り組んでいる」とインクジェットの価値について改めて指摘した。
セッションでは、まず富士フイルムグローバルグラフィックシステムズの青木太郎部長が「富士フイルムのデジタルプレス トータルソリューション」をテーマに、インクジェットテクノロジーがもたらす価値や、今後期待できる市場動向について解説した。
続いてハイデルベルグ・ジャパンの土谷弘太郎本部長が「Primefire106」について、Primefireの特長とターゲットとする市場、すでに1号機がテスト導入されているほか、今後の導入スケジュールについても紹介された。
また富士ゼロックスの杉田晴紀部長が「End to Endワークフローがもたらす印刷の変革」をテーマにインクジェットビジネスモデルを成功させるための条件、ワークフローのあり方について解説した。
そして最後に、Jet Press 720Sの導入企業である第一印刷(新潟県)の小出博信専務が「Jet Press 720S商業印刷での活用事例とその効果について」と題して講演。Jet Press 720S導入に至るまで、決断した背景なども紹介。現在では、当初、計画していた年間印刷枚数(100万枚)を大幅に超え、ほぼ倍の印刷実績が見込める状況に至っていること、小ロット印刷作業が活性化されて生産性が上がり、予備紙が大幅に削減されているなどのメリットも語られた。そして、導入には決断が必要だとしながらも、「マーケットはあると思う。今しかないという時は、今やるべきだと思う」と締めくくった。
セッションの後、FX製輪転型インクジェットプレス、インクジェットテクノロジー、Primefire 106、Jet Press 720Sのそれぞれの出力見本が披露された。