富士ゼロックス 統合型ワークフロー ソフトウェアの新バージョン「Production Cockpit 3.0」発売
富士ゼロックスは、9月3日、「印刷市場向けソフトウェア 新バージョン」 Web説明会を行い、新バージョンとなった統合型ワークフロー「Production Cockpit 3.0」を発表した。新バージョンは、オフセット/デジタル印刷の統合管理と自動化・可視化機能の強化により、印刷会社のスマートファクトリー化を進める。9 月17 日より発売する。
Production Cockpit は、印刷工程における様々なメーカーのシステム・機器をひとつのユーザーインターフェイス(UI)から一元管理できるソフトウェアで、『オープン化』『印刷全行程の自動化』『見える化』が大きなポイントとなっている。新バージョンでは、①オフセット/デジタル印刷の統合管理が進化、②各機器のスケジューリングの自動化・最適化、③稼働実績データを集計・可視化、が実現している。
オフセット/デジタル印刷の統合管理の進化では、印刷物ごとに異なる製造工程の設計ができるようになった。印刷、加工などの各工程をプロセスとして定義し、それらを柔軟に組み合わせて製造工程(ワークフローテンプレート)を設計できる。あらかじめ登録したワークフローテンプレートを指定することで印刷物の仕様に合わせた工程管理ができる。富士フイルム製XMFと連携し、XMFの面付機能と印刷工程のステータス確認・実績入力をサポート。オフセット工程の作業の見える化が可能になる。
スケジューリングの自動化については、印刷枚数・加工処理数や各機器の稼働状況・処理能力に基づいた自動スケジューリングが可能となった。また、最適スケジューリング機能が新たに搭載されており、スケジューリングを自動で行った後に最適化ボタンを押すと、総生産時間や各機器の作業時間などの指標をもとに推奨スケジュールが複数提示され、優先度に応じてスケジュールを選択できる。
稼働実績データの集計・可視化としては、ワークフローテンプレートの各工程に、コストの設定ができるようになった。これにより、ジョブ処理前にコストの見積りが行える。「工程」「材料」「送料」の3つの要素でコスト見積りが可能になる。
なお、新バージョンでは、オペレーター用の画面を用意。オペレーター作業に必要な情報のみを表示する。作業するシステムの前で、スマートフォン、タブレットPCなどを用いて、作業実績の入力やジョブの製造仕様の確認などが行える。
また、ダッシュボード機能による稼働実績の見える化もできるようになった。印刷機や加工機など各システムの稼働実績データを集計し、グラフや表などで可視化する。顧客別受注件数の内訳、各システムの稼働状況などのグラフ表示により、受注・生産状況を把握したうえでの迅速な経営判断を支援する。