大日本印刷 HOMMA Groupと提携し次世代スマートホーム関連事業を拡大 「未来の住まい」を体験できるショールームをオープン

大日本印刷株式会社は米国シリコンバレーを拠点に、HOMMA Group株式会社と国内外での次世代スマートホーム関連事業の拡大と新たな事業創出を目指して協業を開始した。
HOMMA GroupはITの活用で住まいの価値を高めるスマートホーム技術を手掛けており、両社は協業してマンション・ホテルの開発事業者等が次世代スマートホームシステムを体験できるショールームを東京都内にオープン。この施設では、スマートフォンアプリやスマートスピーカーの操作が不要で、人体のサーカディアンリズム(24時間周期)に合わせて照度と色温度を自動調整するスマート照明や、音や映像を発する機器と一体化した意匠性の高い内装材によって、機器の存在を感じさせずQOLを高める「未来の住まい」が体験できる。

「未来の住まい」が体験できるショールーム

スマートホーム市場は、IoT(Internet of Things)技術の発展やスマートホーム製品の普及によって急速に成長しており、今後も技術の進化や生活者ニーズの変化による一層の成長が見込まれている。不動産業界では、分譲や賃貸のマンションのスマートホーム化によって、住まいの快適性や利便性の向上、省エネ、セキュリティ強化等の効果が高まることで、資産価値や家賃収入の拡大が期待されている。
大日本印刷は1950年代から建装材の事業を展開し、化粧シートや化粧鋼板等の製造・販売を通じて、人々が生活する空間に彩りと安全・安心な機能を提供し続けている。さらに近年は、各種電子機器と建装材とを一体化させた製品・サービスの開発に取り組み、“可変的でノイズレスな空間”の提供を目指している。一方HOMMAは、人が空間に合わせて生活するのではなく、空間が人の生活に合わせて機能し、心地よい暮らしをサポートする未来の実現に向け次世代のスマートホームを提案している。
両社は今回、空間が人に寄り添う未来の生活を実現させたいという共通の思いから協業に至り、デザイン性に優れた建装材を開発・製造する大日本印刷の強みと、HOMMA独自のスマートホーム技術の強みを掛け合わせて、利用者が未来のライフスタイルを感じることができるショールームをオープン。このショールームを起点に、マンションやサービス付き高齢者住宅などの住宅市場、ホテルなどの非住宅市場に対して、空間の価値を高める提案を共同で行い、スマートホーム関連事業の拡大を目指す。

ショールームで体験できる「未来の住まい」の特長

設計段階からスマートホームシステムをビルトインし、操作不要で照明や空調を最適化
建物の設計段階からスマートホームシステムを組み込むため、従来の後付けのスマートホームとは違い、入居者は訪れたその日から“環境が自動で最適化される体験”ができる。空間全体に埋め込まれたセンサーがネットワークを形成し、人の動きや時間に応じて照明や空調といった環境を自動で最適化する。それらにより、スマートフォンや音声の操作に頼ることなく、快適でエコロジーな空間を提供。入居後も、遠隔で定期的なシステムメンテナンスやソフトウェアアップデートを行い、新機能の追加を通じて「常に進化する家」を実現する。

施設全体に埋め込まれたセンサー

QOLを高めるサーカディアンリズムに対応したスマートライティングシステム
一日の流れを5つのタイムゾーンに分け、それぞれの時間帯に応じた最適な照明を自動で調整し、デザインと機能が融合したライティングシステムを搭載。人間のサーカディアンリズムに合わせて自然の昼夜サイクルに基づく照度と色温度に照明を自動調整し、時間帯に応じた快適な照明環境を実現する。その他、「映画を観たい」「静かに瞑想したい」「バーのような雰囲気でお酒を楽しみたい」といったシーンに合わせた照明設定も用意している。

タイムゾーンに応じた照明の自動調整例

■建装材とIoT技術をシームレスにつなぎ、デザイン性に優れたインテリアを実現
壁面と一体化したスピーカー「DNPサウンドパネル」は、設置する位置や高さに合わせパネルごとに音を分けて再生し、立体的で一体感のある音空間を演出する。また、壁面の一部がディスプレイとして機能する大日本印刷の「次世代加飾パネル」を採用し、機器が視覚的なストレスにならないように空間をデザイン。ニーズに応じて光や音を発したり、ディスプレイや操作パネルとして機能したりする各種機器と意匠性の高い内装化粧材とを一体化させることで、建装材とIoT技術をシームレスにつなぐ、新しいインテリアの形を提案している。

壁面と一体化したDNPサウンドパネル

両社は同ショールームを起点とし、国内外のマンションやサービス付き高齢者住宅、ホテルを中心に、HOMMAスマートホームシステムおよび大日本印刷の関連商材を2025年中に1,000戸へ導入する。また、HOMMAスマートホームシステムと連動する新たな建装材の開発や、空間内の行動データを活用した新サービスの開発を推進。人の動きを感知するセンサーから得られるデータを利用して、より最適にパーソナライズされたサービスを提供する。さらに空間が人の生活に合わせて機能することで心地よい暮らしの提供を目指している。

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