大日本印刷 「メタバース役所」が港区に導入、「港区メタバース総合支所」が開庁 行政DXを推進し誰一人取り残さない区政を支援

大日本印刷株式会社(DNP)は、東京都港区と連携し、行政サービスを仮想空間で提供する「港区メタバース総合支所」を公開した。DNPが開発・提供する「メタバース役所」サービスを活用し、港区民が来庁せずとも行政相談や申請支援を受けられる環境が整えられた。

同サービスは、DNPが2024年7月から本格展開する自治体向けの行政DX支援ツールであり、リアルとバーチャルを融合させた「XRコミュニケーション®」事業の一環として開発されたもの。区民の利便性向上と業務の効率化を図る狙いがある。

港区が開設する「港区メタバース総合支所」の内観

区民の負担を軽減するバーチャル区役所の機能と特徴

オンラインで相談・申請をサポートする安全な空間

「港区メタバース総合支所」は、DNPの高セキュリティ基準に基づいて設計されたバーチャル空間で、区民は時間や場所を問わず行政サービスへアクセスできる。問い合わせや申請手続きの支援はもちろん、区民同士の交流や情報の発信に利用できる。
また、申請入力のサポートは、DNPグループ会社である株式会社DNPコアライズがBPO(業務委託)として担当。利用者の操作を支援し、円滑な申請プロセスを実現する。

(左)インフォメーションブース(総合案内)、(中央)問い合わせや相談業務、行政手続支援の様子、(右)バーチャル空間での交流の様子

港区の名所を再現した没入型のデジタル空間

バーチャル支所内には、東京タワー、レインボーブリッジ、ゆりかもめ、港区の木・ハナミズキといった名所が再現されており、地域性のある空間演出が施されている。行政機能に加え、親しみやすさや楽しさを感じられるデザインとなっており、利用者の参加意欲向上にも寄与している。

(左)東京タワー、(中央)レインボーブリッジと新交通ゆりかもめ、(右)港区の木「ハナミズキ」

区政情報の発信ハブとしても機能

情報発信機能も備える「港区メタバース総合支所」では、区の広報や施策情報などを専用スペースで展開。アクセスしやすく、リアルタイムで情報取得が可能な環境が整備されており、行政と住民とのコミュニケーションを活性化させる取り組みとして期待されている。

情報発信スペース

今後の展望――“行かなくてもいい区役所”の実現へ

DNPは、同サービスを通じて「誰一人取り残されない社会」の実現に向けた取り組みを強化している。今後も港区との連携を継続しながら、メタバース役所の機能拡充を図り、より多くの自治体への展開を視野に入れている。

港区メタバース総合支所は年中無休で利用可能(メンテナンス除く)であり、オンライン申請支援サービスは8:00~20:00(土日祝日含む)に対応。以下のURLからアクセスできる。

👉 港区メタバース総合支所

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