大川印刷 成東インキと連携で印刷用インキのカーボンオフセットを実施、中小企業が連携した脱炭素化の推進を実現
ジャパンSDGsアワード「SDGsパートナーシップ賞(特別賞)」などの受賞経験も持つ神奈川県の株式会社大川印刷は、印刷用インキのカーボンオフセットを開始した。
この度の取り組みは、成東インキ製造株式会社と連携で実現したもの。⼤川印刷で使⽤される印刷⽤インキ(LED-UV インキ)におけるCO2 排出量全量を、成東インキ製造があらかじめカーボンオフセットして納⼊、使⽤することになった。
これにより年間およそ7,000㎏のCO2をオフセットすることになる。これによって印刷物を使⽤する企業側のCO2のサプライチェーン排出量も削減されるメリットがある。この取り組みで⼤川印刷は、使⽤するインキ全体の31%のインキについてCO2のゼロ化ができたことになる。
同社では、2025年までにスコープ3のゼロ化達成の⽬標を掲げているが、達成のためには協⼒会社や材料メーカーの協⼒が必然的となる。しかし、なかなか進んでいないのが実情であるという。
そこで協⼒会社や資材メーカーを対象とした無料勉強会を、2020 年から3 回実施。勉強会では、気候危機についての理解から再エネ100、カーボンオフセットの⽅法などについて解説、その後も担当者から各企業へ協⼒を呼び掛けてきた。その結果として、今回の成東インキ製造との取り組みが実現した。
同取り組みは、企業全体の99.7%を占めると⾔われる中⼩企業における脱炭素化の事例である他、SDGsゴール17「パートナーシップでゴールを達成しよう」の事例ともなる。
【カーボンオフセットの内容について】
・LED-UVインキの原材料調達、製造、輸送にかかるCO2排出量
・製造⼯場から⼤川印刷への輸送にかかるCO2排出量
上記全てを政府のJ-クレジット(⻘森県上北森林組合の製材⼯程におけるボイラーの更新事業)を利⽤し、カーボンオフセットする。