墨田区、千葉大、サンコー 技能維持で印刷職人の色補正技術をAIに学習~共同研究成果を発表へ
墨田区、千葉大学、株式会社サンコー(東京都墨田区)は、印刷職人による色補正技術をAIに学習させる研究開発を通じて、中小製造業におけるAI活用に向けた課題・対策についての研究を進めてきたが、このほど7月10日の日本印刷学会で、千葉大学がこれまでの研究成果を発表する。
墨田区には高度な職人技術を有した印刷業や金属加工業などの中小製造業が集積している。一方、高齢化や人員不足、市場環境の変化などの課題を抱えており、AIをはじめとする先端技術を活用し課題を解決することが求められている。しかし事業者にそのノウハウやリソース(経営資源)が不足しており、十分に進んでいない状況にある。
墨田区は、千葉大学と、印刷物の色補正に対して高度な技術を持つ印刷会社2社を仲立ちし、共同研究を実施。これにより区内の事業者がAI技術を活用した新たな製品・サービスの開発や、生産性の向上、技術承継等を進めるための課題を洗い出し、必要な支援の在り方などを明らかにしていく。
墨田区と千葉大学は2017年3月22日、包括的連携協定を締結した後、2021年4月1日に千葉大学墨田サテライトキャンパスを開設。墨田区と千葉大学は、区内をフィールドとして、産業・教育・環境など、様々な地域課題解決に向けた共同研究に取り組んでいる。