埼印工 みぬま福祉会KOBO-SYUを見学、3年目となるアウトサイダーアートを採用したカレンダーづくり始まる

埼玉県印刷工業組合(埼印工:惠勇人理事長)は、6月18日、社会福祉施設「KOBO-SYU」(埼玉県川口市)の見学会を行うと共に、今回で3年目となるアウトサイダーアートを採用したカンレンダー制作に向けた意見交換も行った。

KOBO-SYUは、社会福祉法人みぬま福祉会が運営する各施設に通う仲間の表現活動を社会につなげるプロジェクトとして運営されており、ギャラリー、アトリエ、ショップ、カフェの4つの機能を持っている。「利用する仲間だけの施設としてではなく、新しい社会・歴史的価値感を創るために、いろんな人が集まっていこう、そんな外に開かれた場所にしていこう」という想いを込めて、“集(しゅう)”と名付けられている。

創作意欲に溢れる みぬま福祉会のKOBO-SYU外観

当日は、KOBO-SYUと本部の作業現場の2か所を見学した。KOBO-SYUのアトリエでは、文字で表現する人、クレヨンなど好みの画材で絵を描く人、織物やステンドグラスなどアートグッズを作る人など、それぞれ得意な表現方法で作品づくりが行われている。
なお、みぬま福祉会は1984年に設立された福祉団体。福祉作業所として機能する中で、作業所に通う人の中には、一つの場所で作業はできなくても、文字を書いたり、絵を描くことならできるという個人個人の特性に注目。こうした特性を仕事にしていく拠点として、2002年にKOBO-SYUが開設されている。
現在、KOBO-SYUだけで約50人、みぬま福祉会全体では約150人が創作活動を行っているという。
なおKOBO-SYUの内部は、アトリエだけでなくショップやカフェも併設。ショップではそれぞれが作成したオリジナルグッズも販売している。

作品づくりの現場を見学。得意な技法でそれぞれ独自の作品づくりを行っている
ステンドグラスなど工芸も行っており、アクセサリーなどに加工して販売もしている
見学会のあとには、KOBO-SYUの担当者と埼印工がお互いにオリジナルグッズに関するアイデアを出し合った

見学会の後には、埼印工メンバーと、KOBO-SYUのスタッフとの間で意見交換が行われた。埼印工ではリニューアルを果たした組合広報誌「MOVING ON(ムービング・オン)」の2号目から、KOBO-SYUの作品を表紙に採用。KOBO-SYUの作品を採用したアートカレンダーづくりについては、今回で3回目となる。

意見交換の場では、埼印工メンバーが見本として制作したグッズや、KOBO-SYUスタッフが考えている新しい商品開発のアイデアなどを、お互いに披露した。グッズとして制作できるもの、制作したグッズ販売への要望など、様々な意見交換を行った。
埼印工で制作しているアートカレンダーは、KOBO-SYUとのコラボプロジェクトとしてスタート。KOBO-SYUで創作されたアート作品の中から、カレンダーのデザインを採用しており、まもなく2025年版カレンダーの制作が本格的にスタートする。

みぬま福祉会プロジェクト工房集(KOBO-SYU)
https://kobo-syu.com/

見学に訪れた埼印工メンバー(中央左が埼印工・惠勇人理事長)とKOBO-SYUスタッフ

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