印刷博物館P&Pギャラリー トレンドを反映し、時代の課題に挑戦する優れたパッケージが一堂に、「現代日本のパッケージ2024」展開幕、12月8日まで
印刷博物館P&Pギャラリー(東京都文京区)で、10月5日から、「現代日本のパッケージ2024」展が始まった。会期は12月8日まで、会場のP&Pギャラリーは無料で入場できる。(印刷博物館の本展示会場は有料)
同展は、第63回ジャパンパッケージングコンペティション(主催:日本印刷産業連合会)、2024日本パッケージングコンテスト(第46回/主催:日本包装技術協会)、JPDA パッケージデザイン インデックス 2024(主催:日本パッケージデザイン協会)の3つから、優れた作品が展示・紹介されるもの。
生活に身近な印刷物の一つであるパッケージは、社会の動きと深く結びつきながら、試行錯誤を重ね、機能やデザインが進化している。特に最近では、SDGsの取り組みが反映されるなど、社会課題を解決する一助となっているものもある。
同展は、時代のニーズに対応し、パッケージの現場が積み重ねてきた取り組みの成果として、日本のパッケージコンクールの受賞作を中心に紹介している。
なお、オープン前日の10月4日、関係者を招いて内覧会およびレセプションが開かれた。レセプションでは3つのコンクール主催者からもそれぞれ挨拶があり、パッケージは社会性の高い印刷物であること、包む内容物に対しての安心・安全に対する厳しい要求と機能性を保ちつつもデザイン性にすぐれたものが多いこと、また人手不足やコストなど社会課題に対応する工夫が進んでいることなどが紹介された。
特に今回の展示の中でも、「JPDA パッケージデザイン インデックス 2024」の作品展示については、『特集:パッケージand つながるデジザイン』というタイトルで展示が行われている。同企画では、「PAGAGE DESIGN INDEX 2024 パッケージand」に掲載されたパッケージの中から、8点の優れたパッケージと取り組みが紹介されている。
例えば、サントリーの「TAG-GOFFEE STAN(D)」は、その日の気分にあわせて自分好みのコーヒーの味わいにカスタマイズできるコーヒーのラベルデザインが、3,500種類以上あるバナーデザインから選択できる。さらに、名前やメッセージも自由に入力できるドリンクサービス。パッケージが、コミュンケーション、イノベーション、UX(ユーザーエクスペリエンス)と繋がった事例として紹介。
また、牧野植物園内の新ショップである牧野ミュージアムショップ サクラのブランディグで採用されているパッケージと、それに関する取り組みも紹介。
同ショップは、牧野富太郎博士のいた100年前の植物学研究室をコンセプトとし、3つのゾーニングが設けられている。そのテーマごとに商品をエピソードと共に陳列することで、博士のコアなファンにも支持されるショップを目指して作られた。パッケージがブランディング、ショップの在り方、商品開発、VI(ビィリュアル・アイデンティティ)に繋がった事例として紹介されている。
<「現代日本のパッケージ2024」概要>
会 期:10月5日(土)~12月8日(日)10時~18時
入場料:無料*印刷博物館展示室は有料
休館日:毎週月曜日(10月14日、11月4日は開館)、10月15日、11月5日
場 所:印刷博物館 P&Pギャラリー https://www.printing-museum.org/
(東京都文京区水道1-3-3 TOPPAN小石川本社ビル)