出版科学研究所 出版市場2年連続のプラス、コロナ禍で読書需要拡大
出版業界の調査・研究機関である公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所は2020年(1~12月期累計)の出版市場規模を『出版月報』1月号(1月25日発売)で発表した。
紙と電子を合算した出版市場(推定販売金額)は、前年比4.8%増の1兆6,168億円のプラス成長。紙の出版市場が同1.0%減と小幅なマイナスにとどまり、電子出版市場が同28.0%増と大きく伸長したことで、2年連続のプラスとなった。出版市場全体における電子出版の占有率は、24.3%。前年の19.9%から4.4%上昇し、2割超の規模にまで拡大した。
出版科学研究所では紙の出版物のマイナスが小幅にとどまった理由として、コロナ禍での外出自粛による在宅時間の増加、娯楽の制限などで読書の需要が高まったと分析している。