凸版印刷 モリサワから「凸版 文久体」全書体を発売
凸版印刷はこのほど、モリサワに、中太ゴシックの「凸版文久ゴシックDB」と、見出し用ゴシックの「凸版文久見出しゴシックEB」の2書体を新たにライセンス提供。これにより「凸版文久体」ファミリー全5書体が、9月からモリサワより販売される。同社は1956年に「築地体」を源流として誕生した凸版印刷のオリジナル書体を改刻し、電子媒体にも対応した「凸版文久体」を2013年より開発、提供している。「凸版文久体」は、凸版印刷が長年積み重ねてきた書体研究の成果にもとづき、文字本来の形に立ち返ったデザインにすることによって、読みやすさを演出し、目にやさしく、心にひびく文字を実現する。凸版印刷はモリサワへ「凸版文久体」をライセンス提供することで、さまざまなクリエーターが「凸版文久体」を利用可能な環境を整え、すべての読者に伝わる表現と、より豊かな読書体験を提供できる情報流通基盤の進展に貢献していく。
【凸版文久ゴシックDBの特長】
「凸版文久ゴシックDB」は、2015年2月より提供している「凸版文久ゴシックR」と同じ骨格の文字を太くした書体で、横書きでの自然な筆の運びを意識し、読むリズムを演出する抑揚のあるデザインが特長のゴシック体。特に日本語の文章で使用頻度が高い仮名は、筆の入りのでっぱりが明朝体と同じように左についており、自然で読みやすい文字の流れを実現する。
【凸版文久見出しゴシックEBの特長】
「凸版文久ゴシックEB」は、2015年5月より提供している「凸版文久見出し明朝EB」と対をなす、もうひとつの見出し用書体。太くしっかりとした線画でありながらも、角張らない設計で、力強さとやさしさを兼ねそなえ、読み手の目線を引きつけるデザインが特長に挙げられる。見出し用として大きいサイズでの利用に最適な骨格を設計するため、本文用の「凸版文久ゴシック」とは骨格を変えている。また、筆の運びを感じさせるハネや、なめらかな曲げを設計することにより、やさしさを演出している。