共同印刷 腐食性ガスと湿気を同時に吸収する新フィルムを開発

共同印刷は、このたび、悪臭や腐食性のある酢酸ガスと湿気とを同時に吸収できる、酢酸プラス湿気吸収フィルムを開発した。4月6日から東京ビッグサイトで開催される「高機能フィルム展 ~フィルムテックジャパン2016~」に参考出展する。

同社は、医薬品や電子部品、精密機器をはじめとする各業界へ、独自開発した高機能フィルムを多数提供している。ラインアップは、吸湿・吸着機能フィルム「モイストキャッチ®」、酸素吸収フィルム「オキシキャッチ®」、硫化水素ガス吸着フィルムなど多岐にわたる。

開発した「酢酸プラス湿気吸収フィルム」は、2014年に発表した酢酸ガス吸着フィルムに湿気吸収機能を持たせたもの。独自の混練技術によって、機能の一体化に成功した。

薬品や電子機器の材料の中には、湿気に反応して酢酸を発生するものがある。酢酸は薬品の変質や電子機器内部の配線腐食などを引き起こし、性能の低下を招く。

酢酸プラス湿気吸収フィルムは、発生した酢酸はもちろん、湿気を吸収することで酢酸自体の発生を抑える。今後は、酢酸と湿気のダブル吸収で製品の品質をより確実に守る、酢酸プラス湿気吸収フィルムの実用化とともに、吸収可能なガスを拡大して高機能フィルムのさらなる拡充を図る。

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