全日シール 「2023年世界ラベルコンテスト」で日本から8作品が入賞、ベストオブザベスト賞は来年9月にシカゴで発表
全日本シール印刷協同組合連合会(全日シール)は、「2023年世界ラベルコンテスト」で入賞した8社8作品について発表した。なお、10月13日の第65回年次大会・金沢大会の国内表彰式では、速報版として発表されている。
今回のコンテストには、計69のエントリーがあり、23の最優秀賞と14の審査員特別賞が決定した。日本から入賞したのは、株式会社サニー・シーリング、有限会社 竹内紙器製作所、サトーホールディングス株式会社、株式会社 大槻シール印刷、進和ラベル印刷株式会社(2作品)、株式会社京都シールレーベル、株式会社 丸信。
入賞企業と作品に対しては、世界ラベルコンテスト審査会から、トロフィーが授与される。同トロフィー授与式は、2024年5月28日に行われる全日シールの通常総会後の懇親会の冒頭で行う予定。
また印刷方式毎(フレキソ、レタープレス、オフセット、複合、デジタル)に発表される「ベストオブザベスト賞」については、2024年9月に北米・シカゴで開催予定の「ラベルエキスポアメリカ」のグローバルアワードセレモニーにおいて、最優秀受賞者の中から発表される予定。
2023年世界ラベルコンテスト審査会は、2023年9月23日、ベルギーのブリュッセルにおいて、JFLP(日本)、FINAT(欧州)、TLMI(北米)、FPLMA(豪州)、SALMA(ニュージーランド)、CPA(中国)、インド(LMAI)の世界のシールラベル印刷7団体が参加して行われた。
今回で19回目となる同コンテストの審査会は、パンデミックの影響により、対面でのミーティングや海外渡航が制限されたことから、2019年以来の開催となる。
同審査会は7名の審査員(JFLPからはリンテック㈱常務取締役 吉武正昭氏を派遣)により、カテゴリー1から順にカテゴリー22まで審査を行い、「サンプル配布と説明」「各審査員からのコメントや指摘」を経て、「審査員全員の合意」によって、それぞれの結果が決まっている。
<受賞作品について>
[フレキソ カラープロセス]審査員特別賞
株式会社 サニー・シーリング『The Character Label Sold at the Anime event』
このラベルは、銀行券の印刷でよく使われる、2色を合成する「スプリット・ファウンテン・プリンティング」によって、1つの版から2色で印刷されている。比較的シンプルなイメージに奥行き感を与えるため、かなりざらざらした表面の紙が使用された。ラベル印刷の興味深いコンセプトである。
[レタープレス 線画]最優秀賞
有限会社 竹内紙器製作所『POSTALCO Image label』
このラベルは、銀行券の印刷でよく使われる、2色を合成する「スプリット・ファウンテン・プリンティング」によって、1つの版から2色で印刷されている。比較的シンプルなイメージに奥行き感を与えるため、かなりざらざらした表面の紙が使用された。ラベル印刷の興味深いコンセプトである。
[レタープレス カラープロセス]最優秀賞
サトーホールディングス株式会社『Promotion Suminsai Event』
このダイナミックなラベルは、一年の初めに行われる日本のお祭り「蘇民祭」を描いている。松の木に火を焚き、その火の粉を浴びることで、前向きな未来が訪れることを願う!この行事は1000年以上続いている。印刷は4色刷り。再現の問題を避けるため、印圧には特に注意が払われた。トーンワークのグラデーションとともに、見当精度が特に優れている。
[レタープレス ワイン・酒]最優秀賞
株式会社 大槻シール印刷『Japanese Sake label』
うまく印刷されたトーンワークが雰囲気を添える繊細なイメージの楽しいラベル。モノクロの外観は、2色の箔押しによって緩和された。下地が綿のような紙の表面でランダムな凹凸があるため、黒ベタの印刷には柔らかい樹脂版を使用した。雰囲気のあるラベルに仕上がった。
[オフセット カラープロセス]最優秀賞
進和ラベル印刷株式会社『Komahime cafe au lait base』
一見すると、5色+箔押しで印刷された比較的シンプルなラベルに見える。もっと掘り下げてみると、もっと多くのことがあることがわかる。ラベルの中央部分はCMYKで印刷され、日本語の文字が反転しているため、見当合わせは非常に正確でなければならなかった。家紋の箔押しと箔文字の周りにはライオトーンがあり、これも見当を正確に合わせる必要があった。黒い印刷部分のマットな落ち葉が微妙な面白さを加えている。素晴らしいラベルだ。
[オフセット ワイン・酒]審査員特別賞
進和ラベル印刷株式会社『Japanese Sake Suisei』
煌めく星空と灯台を含む黒いスカイラインが描かれた雰囲気のある夜景が第一印象だが、ラベルを斜めにして待つと、マットニスで印刷された隠れた船が姿を現す。ホログラム箔を加えた5色刷り。日本語の文字もはっきりとしている。このラベルは非常によく印刷された素晴らしいラベルである。
[コンビネーション カラープロセス]最優秀賞
株式会社京都シールレーベル『Sakura Tea』
この端正でカラフルなラベルは、4色+金箔で印刷され、背景にはお茶の風味だけでなく、その年の季節を表す繊細なビジーデザインが施されている。
[コンビネーション ワイン・酒]最優秀賞
株式会社 丸信『Japanese Sake Yumehotaru』
シルバーマットのホイル紙に5色を2パスで印刷した、とてもにぎやかでカラフルなラベル。見当は非常にタイトで、細い線を印刷するのは難しかった。2色のトーン・パターンがゴールドとシルバーの背景に形と面白さを加えている。