全印工連 官公需指定再生紙の入手困難の訴え実を結ぶ、環境省が再生紙の代替品を認める文書を発出
全日本印刷工業組合連合会(全印工連/滝澤光正会長)は官公需で指定される再生紙の入手困難という問題に対し、全日本印刷産業政治連盟(全印政連)を通じて代替品への変更を訴えてきたが、12月14日、環境省は各府省庁や各地方公共団体に再生紙の代替品を認める文書を発出した。
全印工連では毎年、年度末になると官公需で「再生紙が入手できない」といった声が多くの組合員から寄せられていた。このため、全印政連を通じて平成31年2月に開催された自由民主党中小印刷産業振興議員連盟の総会(印刷議連総会)で、再生紙の生産状況や入手困難な状況を説明。平成31年3月には、環境省から「再生紙が入手できない場合は、担当官の了解を得た場合に限り代替品の納入を認める」といった事務連絡文書を各府省庁や各地方公共団体等に発出された。
しかし、全印工連では、「担当官の了解を得た場合に限り」との文言があると、担当者の了解が得られなければ応札できるのが再生紙を入手できる印刷会社だけになり、公平・公正な官公需取引にならないと懸念。このため、今年3回行われた印刷議連総会の場で、この文言の削除を求めてきた。
この活動が実り、環境省は平成31年3月に発出した文書を見直し、「担当官の了解を得た場合に限り」という文言を削除。また、明確に「代替品の納入を認めることとする」と明記された新たな文書を作成して、各府省庁等グリーン購入法担当官および各地方公共団体等グリーン購入法担当者宛に、12月14日付で発出した。
全印工連では、この文書を全印工連のホームページに掲載するとともに、メ-ルマガジンや機関紙「日本の印刷」に掲載して、組合員に周知していく。