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全印工連・全製工連・全国グラビア 印刷・製本業の特定技能種追加が閣議決定、即戦力となる外国人労働者の受け入れが可能に

全日本印刷工業組合連合会(全印工連、滝澤光正会長)と全日本製本工業組合連合会(全製工連、田中真文会長)、全国グラビア協同組合連合会(全国グラビア、田口薫会長)の3団体は4月12日、東京都中央区の日本印刷会館でプレス発表会を開き、今年3月29日に印刷・製本業が外国人労働者の在留資格「特定技能1号」の対象分野に追加されたことを説明した。

特定技能制度は、国内人材を確保することが困難な状況にある産業分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れることを目的とする制度。このほど、対象分野が12分野から16分野に追加され、その内「工業製品製造業分野」の一区分として印刷・製本業が認定された。

印刷・製本業は今回、特定技能制度1号の認定を受けた。特定技能制度1号は評価試験と日本語試験を通過した外国人労働者を5年間受け入れることが可能になる。また、1号特定技能外国人の雇用は、全印工連・全製工連・全国グラビアのいずれかの団体に所属していることが条件となる。

全印工連の滝澤光正会長は「印刷産業はこれまでに約3000名の外国人技能実習生を受け入れていた実績がある。しかし技能実習という形ではなく、外国人を直接的な戦力として受け入れたいという声を受けて、申請に至った。受け入れ態勢の準備など課題は残るが、特定技能種として認定されたのは業界にとって大きな一歩である」と述べた。

全製工連の田中真文会長は「今後各社に対して外国人労働者への適切な対応を指導していく。準会員も雇用資格が適応されるのかといった詳細な点は今後定めていかなければならないが、今回の追加決定は大変嬉しく思う」と述べた。

全国グラビアの田口薫会長は「政府によると。2070年には約1000万人の外国人労働者を迎えないと成り立たないと言われている。それは困難に思うかもしれない。しかし日本は1000以上前、高麗から逃げてきた渡来人を受け入れ、土地を与えて迎えた歴史がある。外国人との共存のためどれだけ努力するかが今後必要となっていく」と述べた。

4月12日、日本印刷会館でプレス発表を開催
全印工連の滝澤光正会長
全製工連の田中真文会長
全国グラビアの田口薫会長

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